東京IPOトップインタビュー:イノベーション(3970・東マザ)

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株式会社イノベーション(東マザ:3970)

事業内容

  • 「売れる法人営業」のノウハウをIT化し、顧客企業に提供
  • 費用対効果を重視。見込み顧客獲得を支援する成果報酬型の比較・資料請求サイトを運営
  • 産学官連携で、インターネット技術を駆使した法人営業手法の研究推進

3970

↑代表取締役社長 富田 直人

社長の素顔

1965年2月21日生まれ。静岡県出身。

リクルートで新規事業の新規営業担当でキャリアをスタート。「これこそが営業だ」という気づきを得たのは、理系採用人事を任された時のこと。「就活する学生は社会や会社のことを知らない。どういう会社であるかを丁寧に説明して入社を決めてもらう。学生にとって社会人となる初めての就職先を一緒に決めていくスタイルの人事の仕事を通じて、営業の本質を学びました」という。

リクルート入社時に社員に配られたプレートに刻まれていた「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉は、富田社長の成長キーワード。社員に対しては、行動指針や事業領域、実現したい世界を明示した「Inno-ism(イノイズム)」と題する社訓を浸透させている。

新たなデジタルコミュニケーションを創造できる、コミュニケーションや課題解決能力の高い新卒を中心に採用。買い手と売り手の無駄を徹底的に省けるIT技術を活かした法人営業スタイルを自社で実践、顧客企業へと展開する。新しいBtoBマーケティングのスタイルを追求し続けている。


ココに注目!!

  • インターネットを活用した法人営業支援サイト「ITトレンド」のプロモーション展開で、認知度アップ 
  • 見込み顧客への着実なフォローアップを可能にする「List Finder」の販売が好調
  • 「Sales Tech Lab.」を設置し、AIやビックデータなどの新技術を活用して、法人営業の新しいスタイルを創造すべく新たなサービスの研究開発を開始

——— 事業と強みを教えてください。

弊社は、オンラインメディア事業とセールスクラウド事業の2つの領域で事業を展開しています。これらは、法人営業に必要な、製品認知、見込み顧客獲得、営業・提案、そして受注・クロージング、販売後のサポートといったプロセスを、インターネット技術を駆使して可視化する仕組みです。

具体的には、見込み顧客獲得においては、オンラインメディア事業の「ITトレンド」と「BIZトレンド」を、見込み顧客を獲得した後は、セールスクラウド事業の「List Finder」をご利用いただきます。

また、弊社の株主である日経BP社の「ITpro」などのオンラインメディアも取扱っており、見込み顧客の獲得や、セミナー案内、なども提案しています。

インターネットの活用は、BtoCいわゆる消費者向けサービスのマーケティングにおいてはかなり浸透していますが、BtoB法人営業ではその利便性が十分に活かされているとは言えません。膝を交えて商談することも大事ですが、意思決定が醸成される段階で見込み顧客が連絡をしてくれる保証はありません。見込み顧客に連絡すべきタイミングの把握や、潜在的ニーズを顕在化する方法がインターネット技術にはあるのです。ここが弊社の事業成長のポテンシャルです。

例えば、勤怠管理システムを提供する企業(広告主)が見込み顧客を獲得する方法としてネット広告を使う際、GoogleやYahoo!で「勤怠管理システム」という検索キーワードで出稿するとします。競合が多いほどクリックあたりのコストは高くなりオークション制なので変動しますが、仮に1クリック500円とします。この場合、1000クリックで広告費は50万円になるのですが、一般的な数字ですとサイトに訪問してから問い合わせに至る率は0.5%程度なのです。その0.5%の5件は成約に至るとは限らず、効率的な検索エンジン広告の運用はハードルが高いのです。

弊社が提供する「ITトレンド」と「BIZトレンド」は定常的な広告費を頂くことなく、成果報酬型課金にてご利用いただけます。ITトレンド、BIZトレンド経由で資料請求があった場合、ITトレンドは1件につき1万円、「BIZトレンド」は1万5千円(HR Tech関連カテゴリーは1万円)の広告費が発生する仕組みです。広告主は自社で広告を出稿して集客することと比較して、安価にかつリスクなくご利用いただけます。訪問者数も順調に伸びており、広告主であるITベンダーのクラウド化による低価格化の波もあり、まだまだ広告主は増加傾向です。

さらに、インターネットや展示会などで集めた見込み顧客に対してきめ細やかなフォローを可能にする月額3万円からご利用いただける「List Finder」をご提供しております。見込み顧客獲得から受注まで一貫した営業テクニックやマーケティングツールに悩まれる企業様には、コスト面と使いやすさから中堅、中小企業のお客様を中心にご採用企業数も堅調に増えております。

——— 「List Finder」は具体的にどういった営業支援をするのでしょうか?

営業担当者は、見込み顧客を獲得後、訪問などで商品やサービスの説明をします。その際、他社を導入されていたりニーズがなかったりするケースにおいては、営業担当者はフォローをストップします。ただ、お客様の環境は常に動いています。ニーズが全くなかったお客様が、数カ月後に競合他社のサービスを検討している場合も考えられます。とはいっても、多くのフォローをすべく、お客様に最適なタイミングで提案するのはとても難しいのです。

こうした課題を解決するのが「List Finder」です。List Finderを用いて過去の見込み顧客の名刺データをクラウド上で管理することが可能です。そのデータベースを使って製品やセミナー案内などをメールで一斉配信でき、見込み顧客によるお客様のサイトの閲覧状況を把握できます。お客様の動きをタイムリーに把握することで、最適なタイミングで製品やサービスを案内する仕組みを作ることが可能になります。メール配信時に一対一のパラメーターをリンクするURLを付与しており、顧客データベースとリンクすることで見込み顧客のブラウザを特定できるのです。

例えば見込み顧客Aさんは、セミナーページに訪問したのにセミナーに申し込まなかったとします。それがAさん担当の営業担当者にメールで知らせが届きます。Aさんに連絡をしてみると「セミナーに行きたかったのだけど、日程が合わなくて・・・」といったことが分かるのです。これは、営業担当者が把握すべき、Aさんを訪問するタイミングと言えます。

これとは逆に、既存顧客の解約を減らす目的でもご利用いただくこともあります。既存顧客が何回も料金表や契約条件のページを訪問しているとします。既存顧客がこれらのページを訪れるということは、競合利用や解約を検討している可能性が高い危険信号です。営業担当者は即座にアクションをすることで解約を防ぐことも出来るのです。

こうしたマーケティングや営業活動の無駄を省くツールとして、中堅、中小企業様向けに提供しています。

——— 個人投資家様へのメッセージをお願いします。

法人営業の領域は、改善すべき無駄が多いことは、営業を経験していれば、頷いていただけるのではないかと思います。私たちの日々の生活にインターネットは浸透しているのに、法人営業の世界だけは取り残されています。私自身の新規事業における営業経験から言えることですが、法人のお客様が求めるのは新規の顧客開拓であり、受注率・継続率の向上です。

把握しにくいお客様のニーズの動向を自動化することにより、アクションを取るべきタイミングが可視化されます。営業担当者はフォローすべき顧客に集中できると同時に、フォローできる見込み顧客数も増やすことができます。

営業担当者一人一人のパフォーマンス向上につなげるために、インターネット技術を活用して無駄のない営業活動をする。営業の効率化は、各企業の競争力だけではなく、日本の競争力にも直結します。弊社は、法人営業の世界をインターネット技術で変革し、社会に貢献してまいります。

また、弊社のサービスの認知度向上が、直接的に売り上げに貢献する側面があることから、出川哲朗さんを起用したデジタルサイネージを使った交通広告やウェブ動画配信といったプロモーションにも力を入れています。社員一丸となり、法人営業に特化した新しいマーケティング手法そのものの認知度向上に努めてまいります。


(掲載日 2017年9月13日)

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