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Tokyo IPO
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「デジタル機器の登場で便利になるってホント?
そんな悩みを解消するスリープロ」
東京IPO編集長 西堀敬
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世の中はブロードバンドの普及が急加速して、インタ−ネットを使って情報を やり取りする時代がやってきた。いまでこそ誰しもが家庭でインターネットを 使うようになったが、筆者が初めてパソコンを買った1995年まで遡ると、 自宅で電子メールとインターネットを使える環境を整える為に、ひたすら本を 読み、プロバイダーとPCメーカーに電話をしてダイアルアップで接続できる まで丸1日を要した記憶がある。自分自身にその方面に知識と経験がなかった のはいうまでもないが、プロバイダーのコールセンターに電話をしても休日だ とまったく通じない。パソコンショップに週末指定で設置に来てもらうと2週 間待ちという状況であった。つまりハードは流通していたが誰もが使えるほど の環境が整っていなかったということだ。

それから6年が過ぎて、1昨年前に我が家もCATV会社の提供するインタ−ネットサービスを使って、家庭でもブロードバンドの常時接続環境を実現する ことができた。自宅のマンションは住空間が狭いのでノートPCを無線でつな ごうとしたが、これがまた一苦労で最後は会社のシステム担当者に来てもらっ て設定してもらった。こちらは無線の環境をつくるハード一式を買って使える ようになったのは1ヵ月後であった。

ここまで、筆者のインタ−ネット環境を構築するまでの苦悩と格闘を書いてき たが、読者の皆さんも同じ経験をお持ちではないだろうか。
株式市場ではインターネット関連銘柄に加えてデジタル家電関連銘柄までもが 物色されているが、期待先行で家庭の中で実用化されるには相当高いハードル があるように思える。

こんな悩みや問題を解決してくれるのが11月5日にマザーズに上場するスリ ープロ(2375)である。先週、同社の高野社長にお会いしてお話をお伺い したので、筆者のコメントを交えて同社の将来性について考えてみたい。
パソコンやインターネットは個人の生活を豊かにしてくれるが、ハードを買っ てくれば、誰しもがすぐに使えるわけではない。ハードや通信の環境が進化す る中で、それをサポートする仕組みがないままになっていることに目をつけた のがスリープロである。高野社長は、同社のビジネスを「PCサポートビジネ ス」と考えている。つまり、パソコンや通信機器の消費者向け設定・接続サー ビスを提供しているのである。同社のビジネスは非常にシンプルであるが、そ れを支える仕組みが大変おもしろい。
同社には各家庭に派遣して設定・接続を行う「エージェント」と呼ばれるテンポ ラルスタッフがいる。この「エージェント」は、社員ではなく登録制のアルバイ トである。但し、軽作業のように誰でもできるわけではないので、PCのオタ ク的な人材が「エージェント」として登録している。このような人材こそがこ れから本格的に始まるデジタル時代に絶対に必要となる。携帯端末の操作でお 風呂、電子レンジ、炊飯器、洗濯機のスイッチを入れることが可能な時代がく ると言われているが、操作が煩雑になるだけではなく、家庭内にホームサーバーを設置して、各種デジタル機器の設定するなんて、考えてみただけでもぞっ とする話である。とてもじゃないが、筆者には難解な問題である。
そんなときに各自の時間帯に合わせて、自宅まで出張してきてくれる「エージ ェント」がいれば最高である。でも、そのエージェントは、実は私と同じマン ションに住んでいるかもしれないのである。お互いに顔は知っているが、仕事 は何をしているのか知らない。そんな埋もれた技量の有効活用を行うのがスリ ープロのビジネスの仕組みだ。

上場を明日に控えて、アナリストやメディアは売上がソフトバンクBBに偏って いるなどと言う議論もあるが、来る時代に必要なデジタル技術に関するスキル を保有する人材集団を読者の身近で抱える同社に個人的には期待するものが大 きい。高野社長は、年率20%の成長を実現していきたいそうだが、デジタル 化の動きはもっとスピードが早く、同社がその流れについていければ事業の拡大は疑う余地は無いように思える。

東京IPO編集長 西堀敬 nishibori@tokyoipo.com