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新規公開株式情報の東京IPO
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編集長のジャストフィーリング 〜相場の流れを読む(第2回)〜
東京IPO編集長 西堀敬

先週から巷の活動も本格化し、読者の皆様の生活もほぼ通常どおりに戻ってきたのではないだろうか。先週の土曜日に開催した東京IPO主催のIR会社も過去最高の出席者となり、個人投資家の皆さんの投資活動も相場の活況に見られるどおりに真剣そのものであることを感じ取った。

今年のIPO市場のほうは2月8日からのスタートで例年よりは少し遅めとなった。すでに11社が取引所に承認されているが、今週もいくつかの企業の新規承認がでてくるものと思われる。すでに昨日の新聞において博報堂DYホールディングスが2月中旬に東証上場することが報道されておりIPO市場も本格化してくる兆しが出てきている。

昨年の1月〜3月のIPO銘柄を振り返ってみると初値騰落率は100%を中心に上下50%程度で収まっている。今年の年初のIPO銘柄への投資を検討するうえで参考となるように、昨年1月〜3月IPO銘柄で年末の株価が初値を大きく上回っている銘柄をご紹介しておきたい。やすらぎ(8919)、ネクサス(2799)、セキュアード・キャピタル(2392)、アイデイーユー(8922)はいずれも初値から100%〜200%上昇している銘柄である。4銘柄のうち3銘柄については、不動産、不良債権というキーワードが共通項として浮かび上がってくる。2005年3月期はメガバンクにおける不良債権処理の最終年度でありこれらのセクターにとってはフォローウインドとなった。銀行セクターにおける不良債権処理や事業統合のトレンドはメガバンクから地銀、第二地銀に移行していくものと考えられ、今年のIPO市場においても関連のビジネスモデルは株式市場で注目されると考えられる。

今日から相場の流れがどのようなセクターに向いていくのか?について、時代の流れについて考えてみたい。時代の背景が変わると、新しいビジネスが必ず生まれてくるものである。そこに銘柄選択のヒントが隠されている。

読者の皆さんの多くはお仕事をお持ちになっている方が多いと推測するが、時間の使い方が大きく変わってきたとお感じになっている方はいらっしゃるでしょうか。筆者は40歳台の半ばに差しかかる年齢であるが、夜自宅に戻って見るテレビの時間が変化していることがかなり以前から気になっている。サラリーマンが自宅に戻ってみるテレビ番組と言えばニュース番組が中心になると思われるが、20年前は21時から始まるNHKのニュースセンター9時で磯村アナウンサーがキャスターをしていたことを思い出す。バブル時代になると22時スタートでテレビ朝日のニュースステーションで久米宏氏が長年アンカーマンを務めていた。最近は23時スタートでテレビ東京のワールドビジネスサテライトがサラリーマン必須の番組となっているようだ。

時代とともに愛好される番組内容が変わってきているのかもしれないが、同じ時間帯で他の番組に視聴率が移るのではなくて、21時スタートから23時スタートの番組に人気が移っていることのほうが重要であると筆者は考える。サラリーマンの帰宅時刻が遅くなってきているのか、会社を出てから帰宅するまでに何か別にすることがあるのか、それは個々人によって異なると思われるが、とにかくサラリーマンはビジーな人種となったことは間違いない事実である。世の中が気ぜわしい世界になったのはなぜか?次回はこれからの世の中はますます日々が忙しくなっていくことになるであろうことについて話を続けたい。

東京IPO編集長 西堀敬 column@tokyoipo.com

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