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新規公開株式情報の東京IPO
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増配期待銘柄と増配企業から有望企業を探る
  株式会社ティー・アイ・ダヴリュ ジェネラルパートナー 藤根靖晃
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大阪(3/12)、東京(3/19)と2回にわたって東京IPOで講演をさせていただく機会を頂戴した。まずは聴講いただいた投資家の皆様、東京IPO関係者の皆様に御礼を申し上げたい。

講演内容がやや多岐に亙ってしまったこともあり、皆様に十分にご理解をいただけなかったのではと反省をしている。この稿では講演の前半部分を中心にもう一度整理をしたい。

2005年度においては、増配を行う企業がかなりの数に上る。新聞によれば支払われる配当金総額は3兆円を超えてくるとのことである。この背景は、1)配当金に関わる税金が平成15年4月以降10%の源泉分離課税に引き下げられたこと(平成20年3月まで)、2)世界的に株主への還元要求が高まっており、企業は余剰資金を配当(または自社株買い)に振り向けるようになったこと、3)外国企業による日本企業の株式交換によるM&A解禁が迫りつつあり、買収への対抗策として株価の向上が求められるようになってきたこと、が挙げられよう。

最近の増配実施企業を眺めていると、幾つかのパターンがあることが伺える。

(1)業績回復銘柄・・・・素材、機械などの業種に見られる文字通り業績が回復して無配から復配した会社。配当性向が高いのが特徴。これまで業績が悪かっただけに借入金などが多く残っており財務体質が弱く、継続的な増配には疑問が残る。

(2)低株主還元銘柄・・・・もともとの配当性向が著しく低く、増配後もまだ低水準にある。昨今の株主還元圧力に押されて増配を行ったが、もともと株主還元には積極的では無い。

(3)親会社への資金還元型銘柄・・・・大企業の子会社。親会社での資金需要が強く、資金還流のための増配とも受け止められる。

(4)株価対策型銘柄・・・・それほど手元流動性が厚いわけでも無く、配当性向も高い。M&Aへの対抗策に行うケースもある。また、資金需要が旺盛でありエクイティ・ファイナンスを視野に入れていると思われるケースもある。

(5)好業績高収益型銘柄・・・・利益率が高く、投資意欲はあまり強くないことから現預金が溜まりやすい構造にある。売上成長率は低いものの業績は安定している。比較的、低PERなものが多い。

増配銘柄を見るうえでは、その企業がどのパターンに当てはまるのか? また、増配の背景について考えてみることが重要だ。個人的にはDの好業績高収益型銘柄がお勧めである。こうした企業は、売上成長率が低いことから(はっきり言って地味)比較的低PERに留まっているケースが多く、中長期の投資対象としても妙味がある。損益計算書(P/L)だけではなく、貸借対照表(B/S)もチェックすることをお勧めしたい。ネットキャッシュ(現金同等物−有利子負債)がプラスであることが最低条件である。設備投資と減価償却費のバランス、売上高に対する水準もチェックしたい。

弊社(TIW)では、収益性と効率性を同時に比較するためにFSI(Financial Structure Index)という指標を独自開発しているが、これについては説明が長くなるのでまた別の機会に紹介したい。

繰り返しになるが配当という観点からすれば、成長性よりも収益性のほうが重要である。安定成長高収益で低PERというのは意外と地方の会社に埋もれていたりもする。増配を行う会社は経営者が将来の業績に自信を持っている会社も多いだけに思わぬ大穴銘柄に出会う可能性もある。新聞の「業績修正・配当異動」欄は必ずチェックしておこう。

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