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編集長のジャストフィーリング 〜今年のIPO市場を振り返ると〜

東京IPO編集長 西堀敬

 

メルマガ読者の皆様へ

今年も1年間ご愛読いただきありがとうございました。

今日は今年のメルマガ最終回となるので、今年のIPO市場を振り返ってみたい。

今年のIPOの件数は160件となった。
本日時点で初値が付いていない銘柄が2社あり、以下の表では158件となっている。

今年の特徴は、初値騰落率にある。

2000年以降騰落率は上昇傾向にあるが、今年の平均値は公開価格比で2.3倍となった。

労せずに資金を2倍以上にできる正当な方法であり個人投資家に公募株が人気となるのは至極当然の話である。

初値を公開価格との比較で勝敗を見ると勝率は95%で昨年と同じ水準にとどまっている。株式市場を取り巻く環境の良し悪しとは関係なく公募価格割れとなる銘柄がいつの時代にもあるものだ。

年度  件数   勝   負  ? 分け     勝率  平均初値騰落率
2000年 203件  131   56    16     64.5%    118%
2001年 169件  122   38     9     72.1%    144%
2002年 124件 ? 91   23    10     73.3%    134%
2003年 121件  104   13     4     85.9%    152%
2004年 175件?? 165????? 7??????? 3???????? 94.2%    200%
2005年 158件  151 ?  3   ? 4     94.8%    232%
※2005年は12月28日まで。

さて、公募株なんか当たったためしがない、初値騰落率なんて見たくない、という方も多いだろうから話の視点を変えよう。

筆者が予てから講演で話してきたことであるが、公募株式を取得するだけがIPO投資ではない。

初値を買って上値を追う投資もあるはずだ。
初値からの上昇率の高い銘柄を見ていこう。

上場日  コード    銘柄           初値からの上昇倍率
2月16日  3359   タイセイ              8.9倍
3月9日   3765   ガンホー・オンライン        8.7倍
6月7日   8789   フィンテック・グローバル      4.0倍
7月21日  4238   ミライアル             3.1倍

ざっと見ただけでも、このように誰でも買えたはずの銘柄がある。
特にミライアルなどは初値騰落率19%と初値は割安感もあったはずで、誰でも取り組めた銘柄であるはずだ。

どの銘柄もたとえ買ったとしても、たぶんこれだけの倍率になるまで持ちつづけることは不可能であろうが、今年の初値騰落倍率程度の2倍に到達するまでは持ち堪えることが出来たのではなかろうか。

IPO銘柄投資は初値からが投資家全員に機会均等な勝負の始まりであることを再認識いただきたい。

今週の動きとしては、筆者が予想したとおりの動きとなっている。

12月中旬以降にIPOした銘柄が買い上げられている。
この動きは、1月中旬までは続くと予想される。

但し、どの銘柄もファンダメンタルでは説明できない株価水準まで買い上げられていくことになるため、最後はババ抜き的な下げを演じることになることも忘れてはいけない。

今年のメルマガは今回が最終回となります。

それでは皆様、良いお年をお迎えください。

東京IPO編集長 西堀敬 column@tokyoipo.com

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