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新規公開株式情報の東京IPO
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投資サービス法の網目の大きさ
  日系投資会社在籍 P.N.候鳥(わたりどり)

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年末になって、漸く骨格が見えてきたものに投資サービス法がある。基本観点は投資家保護。元本割れがあり得る商品を対象に、リスクの事前説明など購入者を保護するルールを盛り込むことになっている。

新たに迎える一年で明らかなことは、カネを握っている国民が多数存在している事実位で、他は変動要因ばかり。それが市場だ。年齢構成から見て消費されるしかない国民のオカネだが、うまい汁があるのならば吸ってみたいと思うのは民の普通の精神構造でもある。

そんな国民を抱える国家の新たな一年は、所得収支が貿易収支を上回る初めての年となるはずだ。モノを作って外国へ売る事で利益を得て来た国が、外国へ投資した見返りとしての利子や配当で得る利益額の方が大きくなってしまう投資大国になってしまう。債権国家として、自らを含めて投資家保護の体系を作っておこうとするのは自然な流れではある。法案の推進者が、かつて投資家からリスクの存在を指摘されながらも強引に奉加帳を回して倒産確実な金融機関への出資を強制させた主犯だから、羹には懲りている。

22日にホームページで公開された法の主旨は、どこまでも弱者の保護であるように見える。この法制を目指す推進者が分かっていないのは商取引ではないかと思える。

商取引の基本は物々交換だ。これは等価交換と言い換えることもできる。取引時点では売り手と買い手の双方は、両者の満足を手にして損得は生じていない。そうでなければ、商取引そのものが成立しない。

株式取引で巷間誤解されている最大のものは「濡れ手に泡」、「不労所得」などの発想だ。金融税制の考え方の底流にもこれがある。だが、株式投資を業とすれば分かることだが、銘柄の選択、売買手法の考察とその執行は濡れ手に泡でもないし、不労でもない。投下エネルギー量はおそらく、利権を背にした「事業者」を上回る。経済・社会的役割も大きい。

投資とは何であるのかの知恵、知識、教育を粗末にし、「弱者」のカネを投資へ誘導しつつ、その元本は守ってやらなければ、という尊大な役人の発想は、市場の利益構造を歪めかねない。そんな法に保護される以前に、素早い資金も付和雷同資金もIPO市場を目指しつづける一年が始まることだろう

日系投資会社在籍 P.N.候鳥(わたりどり)

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