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トレーディング部の新人教育(2

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
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皆様こんばんは。梅雨が一向に明けてくれませんね。
たまには晴れてくれないと、洗濯物が溜まる一方・・・。

それはそうと「トレーディングの新人教育について」の第二回です。

前回は、トレーディングを教える、と言ってもどこまで教えるのか、周囲と摩擦が生じないようにどのように教えるのか、という非常にセンシティブな問題を取り上げました(愚痴らせていただきました)。

実は、自分の書いたメルマガはまず読み返さないこと、東京IPOに送信したメールも保存してないことから、詳細な内容は覚えてないのですが、大体そんな感じだったはずです。

メルマガを書いているうちに、自分の文章を読み返すことに抵抗はなくなるかなと思ってましたが、こればかりは全く慣れません。
テンションを上げて書いているため、自分で自分が恥ずかしく感じるのでしょうね。

さて、今回は「トレーディング業務とそれ以外の棲み分け」です。

まず、トレーディング部と言っても、会社によって業務範囲はかなり異なります。

現物株式やデリバティブの売買をやらないトレーディング部はないでしょうけど、本当にトレーディングしかやらないところもあれば、かなり本格的な企画系業務までやらなければならないところもあります。

個人的には、外資系だと前者、国内系は後者のイメージがありますが、そこまで業界事情に詳しくありませんので、あくまでイメージです。リサーチがてら、転職活動してみるのも面白いかもしれませんね。

簡単な例で説明しますと、新しい投資信託を作った時に、証券会社に口座を開 くという作業があります。皆様がお持ちの証券口座と大枠は同じものと考えてもらって構いません。

ここで、証券会社に口座開設を依頼するのは、トレーディング部なのか、ミドルオフィス部門なのかという違いが出てきます。

この作業が意外に面倒でして、多くの証券会社に連絡しなければなりませんし、株式先物を使う場合は、その口座開設も必要となります。

また、何の事前連絡もなかったり、株式先物を使わないとか言ってたのに、いきなり使うことになったり、社内フローの連絡ミスのしわ寄せを被ったり、関わらなくていいなら、それに越したことはないという作業です。

私の知ってる外資系運用会社は、そういった口座開設は全部ミドルオフィスが対応してくれて「この投信の口座を開いたから」って連絡が来るだけと言ってましたが、うちの会社では、それはトレーディング部の仕事です。

以上は、簡単な業務での例ですが、ハードなものになると「金融庁がこんな案出しているけど・・・」「海外株の運用を始めたいのだけど当局の規制とかどうなってる?」「そういやケイマン籍ファンドって・・・」等、非常に労力を要する企画系業務に取り組むことになることもあったりなかったり。

もっとも、トレーディングのようなその日暮らし的な業務よりも面白い部分もありますし、社会人として経験も蓄積されるので個人的にはウェルカムです。
8時〜17時まではマーケットに縛られるので他の部署よりも進捗が遅くなってしまうのが残念なところですが。

このように、企画系の業務が比較的多いトレーディング部の新人教育では、金融庁や東証の動向を逐一チェックすることから始まり、関連事項を幅広くマスターさせなければなりません。

ただ、これもどこまで教えたら良いのか悩む悩む。各運用会社の動向もチェックして欲しいし、規制で先行する米SECや英FSAのレポートは是非とも読んで欲しい。

最近日本で話題のアンバンドリングも欧米では数年前から検討されており、押さえるべきポイントは各規制当局のレポートを読めば大体分かるので。

しかし、そこまでやらなくても何とかなることも、また事実。
英語のレポートを読むのはエネルギー入りますし。でも、間違いなく勉強になるから、取り組んで欲しいのですが・・・。


某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
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