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編集長のジャストフィーリング 〜優柔不断ではなく臨機応変に〜

東京IPO編集長 西堀敬

 

日曜日の朝。
テレビ番組の中で元自民党議員で郵政民営化に反対した議員の復党問題を扱っていた。

自民党の中川幹事長は「筋道を通すのが一番大事」と言って、一種の踏み絵的なものを課している。

自民党の古参議員は「情」に訴える人もいるようだ。

一方若手議員は筋が通らないことは「国民の理解を得られない」という人も多いようだ。

テレビのコメンテーターとして出演していた某議員は、復党のための別の大儀を唱えていた。

国民の役に立つ仕事ができる人物であれば、できるだけ早く復党させて仕事をさせるべきであると。

発言はいずれも理に通っている内容ばかりである。

結論はなんだかんだ言っても多くの造反議員は復党となるだろう。
すでに本日対象者12人は復党願いを提出している。

この結論に向けた自民党の判断を優柔不断な政党と見る国民も多いだろうが、見方を変えると臨機応変な対応と言えなくもない。

小泉前総理は郵政民営化の為に衆議院を解散してまで、選挙で国民のその是非を問うたのである。

そして郵政民営化法案は可決されたのである。

目的を達した以上、もはや郵政民営化は後戻りできない。

ただ一点の議論の為に主義主張を通した議員は自民党を去らざるを得なかったわけである。

もしいま同じ議論を再びこの時点で繰り返さなければいけないとしたら、復党はまかりならぬことであることは誰しもが承知している。

ところが郵政民営化は過去の話であり、今はまた別の問題が日本国にはあるはずだ。

その問題点を解決するための議論もせずに同志ではない!とは大人気ない話ではなかろうか。

株式投資の世界も同じである。
ずっと弱気論者のストラテジストまでが強気になったので株は上がるしかないだろう・・・なんていうコメントをする業界関係者がいる。

強気の人はいつも強気。
弱気の人はいつも弱気。
なんて議論はおかしい。

前提条件となる環境が変化すれば、強気が弱気になったり、弱気が強気になったりするのは当然である。

それなにの某著名ストラテジストはしばらく強気でいい!と言っていたので、株を持ち続けていたたら下がってしまった!!なんていう個人投資家がいる。

政治の世界では優柔不断と言われることを恐れて主義主張を変えない政治家もいるが、投資の世界では誰になんと言われようと、臨機応変さが優先することを忘れてはいけない。

今週も円高、円高、という話題が先行するかもしれないが、急速な市場の変化はあるところまでたどり着くと収束に向かうものである。

今週は臨機応援に物事を考えて行ったほうがいいだろう。

 

東京IPO編集長 西堀敬 column@tokyoipo.com

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