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2007年前半の動向は?−ブル・ベア雑談−

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
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ブル&ベア:あけましておめでとうございます!

ベア:半年振りの出番ですな。

ブル:出番があるだけでも良かった。昨年後半は指数が動いた割にはネタがな くて苦労したもの。

ベア:特に新興市場はどうにも儲からない相場で、精神的にも余裕がなかったね。
ブル:今年はしっかり巻き返したいものです。

ベア:さて、今年前半はどう思う?とりあえず日経225のレンジからいこか。

ブル:15500円〜19000円。但し、2007年全体なら22000円もあると思う。

ベア:何それ?強気なんか弱気なんか分かりにくい。君はブルちゃうの?

ブル:うーん、それを言われると辛いけど、昨年溜まったエネルギーをどこで使うかで大きく展開が変わると思う。2月までに18000円あたりで天井打
って、瞬間風速的に15500円
まで突っ込むと「沖田艦長、エネルギー充填完了しました!」
「よし、粒子砲、撃て!」という展開もありそう。

ベア:(まあ、ヤマトのネタならメジャーだしセーフか…)
要は年後半から急騰ってこと?

ブル:そう。君は?

ベア:ちょっとだけレンジが違う。15000円〜18500円。但し、年内のレンジ上限も18500円。

ブル:そうなの?年前半のレンジは俺とあんまり変わらへんやん。

ベア:うん。5月まではそれなりに堅いながらもレンジ下げていって、GWあたりでドン!と下げるイメージ。

ブル:で、その後は戻って来ないと?

ベア:そうだね、懸念材料がはっきりとした悪材料になってずるずる行ってしまいそう。戻ってきても18500円。昨年と同じ流れ。

ブル:もうちょっと具体的なポイントに触れていこか。

ベアが冴えないと考える理由は?

ベア:昨年と同じく日銀の動向がポイントになると思う。第一弾の利上げについては
「2006年内にはあるだろう」という雰囲気もあったから、マーケ
ットは多少のショックでは動じない。

ブル:外国人の中には「手遅れになる前に上げない理由か分からない。数字ほど景気は強くないのか?」と考える向きもあったとか。

ベア:欧米と比較して日本株が冴えなかったので、日銀が躊躇したのかもね。
それだけに、利上げを行うことは覚悟を決めてるはずだし、マーケットでは利上げ初期段階のアメリカのように次の1手の読み合いになる。

ブル:となると、ソフトランディングかハードランディングになるが…。

ベア:マーケットがソフトランディングを期待できるほど、日銀に信任があるとは思わないな。日銀のネガティブな言動には敏感に、ポジティブな言動には鈍感な地合になって、徐々に投資家が減っていく。企業業績が弱くなれば叩かれ、強かったら利上げを続けてマーケットを冷やす。

ブル:新年早々辛口やなあ。

ベア:君も前半は弱気じゃないか。日銀の出番は不可避だからだろう?

ブル:まあねえ。でも、今のスタンスを見ると景気が良かったからといってマーケットを冷やすような利上げはないと思うんだ。

ベア:しかし、マーケットは既に日銀が何を考えているのか分からなくなってしまってるんじゃないの?

ブル:確かにそうなんだけど、「良い意味」で日銀は期待されてないから、控えめに行動してくれれば良いと思う。

ベア:じゃあ、何が懸念なの?

ブル:やっぱ企業業績かな。それなりに好調とはいえ、織り込みつつあるし、ビスタ効果も発売されて材料出尽くし感が生じそう。

ベア:昨年後半を引っ張った半導体の反動も怖いね。国際優良株も為替相場次第だけど、円高に振れた場合の値幅を考えると慎重なスタンスは維持したい。

ブル:でも、どのセクターもベースはしっかりしてるんだよ。
昨年末にかけてマーケットが良く分からないまま上昇した分、2007年前半は冷静に見直す時間かなと思ったり。

ベア:鉄は?

ブル:はっきり言って扱いに困ってる。短期筋の回転が良い方向に効いてること、マーケットのファクターが後押ししていること(ハイテクには流れにくい地合)もあるし、こういう銘柄って見切られるとあっという間に人気がなくなるから。

ベア:陰線の数が増えたり、吹き上げた時が要注意ってことか。

ブル:じゃあ、新興市場は?昨年の下落を取り戻せるかな?

ベア:無理だと思う。

ブル:それは君がベアだから弱気なの?

ベア:確かに指数だけ見れば、2004年末と同じレベルに戻ってきてるから「ここから出直し」と見ることもできる。
でも、昨年は多くの主力企業が成長期待を裏切ってしまった。
2005年は「ええ?そんな高成長可能なの?」→「見ての通りです。我々の見通しは確固たるものです」と言えたのが、2006年は「やっぱりそれだけの高成長を達成できる企業は稀だよ」という冷静さを取り戻してし
まった。

ブル:あと、低PERの新興市場銘柄を個人が買って、機関投資家が追随するケースが減った。

ベア:そうだね。証券会社のアナリストがレーティングつけて営業し始めれば、真っ当なバリュエーションになるのだけど割安な株価で放置される期間が長くなった。

ベア:うちのファンドマネージャーも「いやー、安く買えるから助かるよ」 と言ったり「長期間放置されるから自分が間違ってると思って手放したら爆騰した」と愚痴ったり、なかなか簡単には行かないみたいだね。

ブル:しっかり探せば報われる相場になってきたってことか。

ベア:どの証券会社もM&Aを今年のホットトピックに挙げてるね。

ブル:法改正が伴うだけに確かに一つの大きなポイント。但し、合併しそうな銘柄を闇雲に買うのは危険だと思う。

ベア:ひょっとしたらM&Aブームから外されて負け組に転落する可能性もあるしね。

ブル:狙うとしたら、M&Aブームが水平合併なのか垂直合併なのか、競争過剰セクターなのか寡占狙いなのか、そういったブームの流行を見極めてからでも良いと思う。

ベア:あとは、そのセクターでM&Aが他の銘柄にも波及するのかも見極めないと。

ブル:M&A対策として提携・合併で株式を持ち合う場合もジリジリ上がるね。特に流動性が低い銘柄。

ベア:何にせよ、昨年の負け分は取り返したいね。

ブル:今年もどうぞよろしくお願いします!

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
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