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編集長のジャストフィーリング 〜個人投資家への情報提供の在り方〜

東京IPO編集長 西堀敬

個人投資家への情報提供の在り方について語る会が、金曜日に田中勝博(たなかよしひろ)氏の呼びかけで開かれた。

集まったのは個人投資家向けに情報提供を行っている、この世界ではそれなりに知名度の高い方々が5〜6名。

たぶん雑誌「宝島」の次月号に写真入りで登場するはずなので、田中さん以外の登場人物は誰だったのかはその時までのお楽しみにしておきましょう。

1980年代後半から生き残っている個人投資家は1割くらいしかいないのでは・・・というところから会話は始まった。

なぜ個人投資家は負けるのか?
負けない投資家はなぜ生まれないのか?

私の持論はそもそも負けない投資家などいないはずと考える。

如何に負けは小さく、勝ちは大きく、を実現できるかが課題である。

損切りルールは実践している。
でも損以上に利益が出ない!
とおっしゃる人も多いだろう。

人間が運用する限りは、誰しもが同じような心理状態になるはずである。

どこまで我慢するか?
どこで踏ん切れるか?

先般の新聞のコラムで、人間には感情があるのでシステムに判断させたほうが間違いが起こらない、と書いてあった。

最近はカブロボなる運用をシステムに任せてパフォーマンスを競うような社会になってきたが、ここ数年の株式投資暦でカブロボを作ってみても上昇相場の経験則でしか売買システムが作られていないとすれば相場の局面が大きく変わってきたときに役立つかかなり不安になる。

つまりシステムと言えども人間の経験則をプログラミングしたに過ぎず、もし、皆が同じ方向に向かったら過去の経験則どおり株価は形成されない可能性もある。

たとえば株式投資といえば必ず買いから入るのが鉄則であるが、世の中の営業マンがすべて売りから入るように営業し出したら、過去のいろんなテクニカルチャートなどの形状も大きく変化して、その有効性はなくなる可能性も出てくる。

ちょっと話は脱線してしまったが、言いたいことは投資には普遍のルール、考え方というものがあって一朝一夕には変わらないということだ。

日本の株式市場では土曜日の立会いがなくなっても、いまだに25日移動平均線が使われている。

証券会社の営業マンはどんな局面でも必ず買いを推奨してくる。

そして何年間も一直線の上昇する相場はない。
必ず上昇した後には少なからず調整を迎える。

こんな当たり前のことは誰でも知っていることだが、その前提で物事を考えれば、おのずと対処の方法を見出すことができるのではないだろうか。

株価は材料で動くが、その先にあるものは需給である。

売り手と買い手のどちらが多いかで上昇か下降かが決まってくる。

そして売り尽くされたら底打ち、買い尽くされたら天井となる。

そのタイミングはチャートでみたり、信用取引の残高でみたり、騰落レシオでみたり・・・

人それぞれ見やすいもの、理解しやすいものがあるはずだ。
これが絶対という指標やチャートは存在しない。

過去を振り返れば、どの指標を見ても、天井では売りシグナル、底では買いシグナルが出ているものだ。

なのに人間は「まだはもうなり、もうはまだなり」と考えてしまう。
だから個人投資家は負けてしまうのではないか・・・

こんな議論を2時間近くしていました。

個人投資家への情報提供の在り方とは何ぞや?
については結論は出ず、次回どこかの場で議論をするということで、散会となりました。

時間の後半は宝島の今年の相場はM&Aが柱になるか?
を議論しました。

こちらの詳細は次月の雑誌宝島でご覧ください。

皆さんも意見があれば是非メールを下さい。

 

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