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ジャパン・インベストメント・グループplc
(東証マザーズ・3827)
ルパート・イーストウッドCEOインタビュー
     『 東京株式市場の時価総額が
         ロンドン市場の時価総額を下回るなんて・・・ 』

時は2002年の夏、日経平均株価は2003年4月の7603円76銭に向かって一直線に下落を加速していた頃、日本の株式投資情報提供を目論む会社がロンドンで産声を上げた。

当時を振り返ると、東京株式市場は参加者不在で閑古鳥が鳴いていた。国内の大手金融機関は統合の嵐が吹き荒れ、その影響で系列の証券会社や運用会社はどんどんその数は少なくなり、外資系証券会社や運用会社も次から次へと閉鎖されていた。

日本の上場企業を調査して海外の投資家にその情報を提供する機能をもった組織など東京はおろかロンドンやニューヨークからも姿を消しつつあった時代である。

そんなときに日本の株式市場の時価総額が英国の株式市場の時価総額を下回っていることに疑問を持った人物がいた。 「日本のGDPは英国の2倍以上あるに時価総額が英国よりも小さいなんて・・・・これはおかしい」と考えたのが、今回インタビューに応じていただいたジャパンインベスト・グループPLCのルパート・イーストウッド社長である。

奇しくも日本でリサーチの拠点を開設した2003年2月の2ヵ月後に日経平均株価はネットバブル崩壊後の安値を付けその後今日に至るまで上昇を続けることになるのである。

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事業概要

当社は外国人機関投資家に対して、日本株式の投資情報を提供する事業を営む。

証券会社などで経験をつんだバイリンガルの外国人アナリストが10名所属しており、日本語ベースで、日本の上場企業のリサーチを行い、英文のレポート作成している。企業訪問や、数量分析を駆使して、クライアントに、「買い」「売り」の助言までを行う。アイディア重視のリサーチを行っており、15%以上値上がり、もしくは値下がりするもののみを対象として、Hold推奨はしない。

外国人投資家向けの情報提供は、欧米に支店を持つ大手証券会社などでも行っているが、カバーしている範囲は、東証一部などの大型銘柄などに限られている場合が多く、また、アナリストから直接情報を提供するといった機会が少ない。当社は、中小型株もカバーしており、昨年末時点で305銘柄をリサーチ対象としている。305銘柄のうち、23%は、当社のみがカバーしている銘柄である。

昨年末時点の顧客数は97社。欧州において、年金の自由化が進んでいることを背景として、アジア市場などへの海外投資が盛んになってきている。現在、東京、ロンドン、ニューヨークの3拠点あり、東京には、アナリスト10名と営業3名、ロンドンが営業6名、ニューヨークが営業3名の体制で、リサーチ業務及び、リサーチ・サービスの営業業務を行っている。

当社の収益構造であるが、アンバンドリングという仕組みが採用されている。欧米においては、機関投資家が株式売買を行う際に支払う株式売買手数料を売買執行手数料とリサーチ手数料を分けて支払う仕組みであるこのアンバンドリングが急速に普及しており、株式リサーチ業界において、付加価値の低い証券会社のリサーチ部門が淘汰、縮小されている一方で、独立系リサーチ会社が勢力を拡大している背景がある。日本では、法律上、このアンバンドリングは採用されていないが、将来的には、日本においてもこの仕組みが広まると予想されている。


設立経緯

イーストウッド社長とCOOのワトソン氏はケンブリッジ大学の同期。投資銀行出身のイーストウッド社長が2002年に当社を立ち上げ、証券会社JPモルガンなどで17年以上にわたりエクイティ・セールスに携わっていたワトソン氏が、経営に参画した。当時は、ネットバブルが崩壊し、日経平均が10,000円まで、落ち込んでいた時期。日本株が割安な状況であり、日本株などの投資情報の需要が拡大すると見込み、当事業をスタートさせた。

現状と今後の展望

日本の株式市場における外国人投資家の売買高は年々増加しており、2003年の136兆円から、昨年は、491兆円を超えるところまで来ている。これは、株式市場における全売買高の4割にあたる金額である。売買手数料ベースでは、年平均で、20%のペースで増加していると推定されており、ここ10年で、10倍の規模にまで成長してきている。

日本の株式市場における外国人投資家の売買高から推定した売買手数料規模は、3,000億円から4,000億円ほどあるが、現在の営業収益は、15億円ほどで、マーケットシェアでは、0.5%程度に過ぎない。5年以内にこれを2%以上に引き上げ、営業収益で50億円を上げる事業としたい。

また、中長期的な展望として、アジア株式市場でのリサーチ事業の立ち上げを目指し、今年度中に、香港に証券営業ライセンスをもった子会社を設立し、アジア地域での営業拠点を確立する予定だ。台湾、韓国、中国、香港の株式4市場における売買手数料も、年々増加傾向にあり、2006年の売買手数料は、日本市場における総額を上回り、4,500億円にまでなっている。

まずは、今後3年以内に、15億円の営業収益を出せるところまで成長させ、5年以内に、日本、アジア両リサーチ市場を合わせて、営業収益90億円を目指したい。

株主還元について
基本的な考えは、企業の成長を株価で株主には還元したい。配当についても、今後は検討したいと考えている。

業績(連結)の推移(百万円)
決算期
売上高
経常利益
当期利益
純資産
2005/12
929
188
135
237
2006/12
1,550
294
187
1,848
2007/12(予想)
1,907
428
278
-

(注1)2005年12月期の数字は英国財務報告基準の適用に伴う
    遡及修正後の金額。

(注2)2007年12月期の数字は業績予想


■西堀編集長の視点

経済指標を見るとどの国が成長しているのかは理解できるが、株式投資となるとどの企業に投資していいのかわからない。ましてや外国人が言葉のハンデキャップを乗り越えて、日本やアジア諸国の投資先企業の目利きをするのは至難のわざといえるだろう。

日本経済の規模は世界の経済の12%を占めているが、日本を除くアジアの国々のGDPを合算すると日本のGDPに迫りつつある。アジアの国々は、近い将来日本を追い越し、世界経済に占める割合は大きくなることは間違いないだろう。

欧米の機関投資家にとって言葉の壁があるとは言え、日本やアジアへの投資はもはや避けて通れない状況となっている。

外国人投資家にとってただでさえ理解しがたいアジア諸国の国々の企業を自国の言葉で解説してくれるアナリストが居たとしたらどれほど重宝するだろう。おまけにBUY/SELLのアドバイスが付加されているとしたらどんな投資家でもそのサービスに飛びつくはずである。

ルパート・イーストウッド社長が掲げる「2011年に日本を含むアジアの株式市場の調査で売上90億円を目指す」は頂いた数値を分析するとさほど大風呂敷を広げているとは思えない。

ご本人は会社の公表値はできるだけ控えめに保守的にしているという慎重派でもある。アナリストレポートの提供会社が自社の公表予算を実現できないことが投資家の信用を無くすことなど本人が一番良く理解しているはずである。

インタビューの最後にルパート・イーストウッド社長に尋ねた。「日本株が割安と考えたならばどうして投資家にならなかったのか?」  答えは「運用の世界は競争が激しい、でもリサーチの分野は競合が見当たらなかった」。 自らが石油を掘り中てる、のではなく、オイルマンが掘るための道具を提供する、正しくビジネスマンの発想である。


 企業DATA    ジャパン・インベストメント・グループplc
□証券コード 3827・マザ株価情報へ
□ホームページ http://www.japaninvest.co.jp/
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