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トレーディングスキルアップ?−FXのすすめ(2)
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
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皆さん、こんばんは。鰊です。

新興市場が戻りそうで戻り切れません。個人的には底を打った気配がパラパラ見え始めたので安心しておりますが、なかなか一本調子の上昇は期待できないかもしれませんね。

第一四半期の落とし所が見えるまでは、スウィングで利鞘を取りやすい展開続きそうです。

さて、FX第二弾。

前回の要旨は、以下の2点でした。
・勝ちパターンを覚えることで、マーケットのリズムを身につける。
・常に複数のシナリオを思い浮かべる。

今回はより具体的な内容に触れていきたいと思います。

まず体験談からお話しますと、私のデビューは散々でした。

ドル円のチャートをご覧いただくと分かりますように、2005年の12月中旬頃に大きな窓が開いております。ここは3年以上もなかった急速な円高を記録した日です。

私がFX口座を開設したのがその前々日、とりあえずスワップポイントを稼いでみようとドル円3単位(1単位1万ドル)を買い持ちした日がその前日。

朝起きて携帯でチェックしたら顔面蒼白です。それこそ一晩で6万円が消えていったわけですから。
それでもスワップポイントがあるからと持ち続けると、心の傷が癒えかけた翌年5月には一気に110円目前まで円高進行です。

今から思えば、レバレッジを掛け過ぎているし、完全に円高トレンドなのだから、ポジションは売りから入ってしかるべきでしたが、スワップで少し稼げれば良いやという気持ちだっただけにそのままドル円ロング継続です。

で110円近辺で泣く泣く証拠金不足でロスカット。その後、じっくり120円まで戻したのはチャートの通りです。

120円への戻り過程で少しだけ損失は取り戻せましたが、フルレバレッジで被った損失は最後まで取り戻せませんでした。

また、ドル円は雇用統計等の指標に激しく動くので、そこに仕掛けていくと値幅が取れるのですが、使っていた証券会社の端末は速報性が全くなく、どんな数字が出ているのか分かりませんした。

仕事で培った(?)スキルも、あまりにも情報が少なすぎて負けた記憶しかありません…。

しかもレバレッジを効かせているわけですから、散々な負けでした。
向いてないんじゃないのか?と思ったことも数回という話ではなく。

そこで学んだのは、「ここで止まるから仕掛ける」「少し利益を伸ばしたいから我慢する」のはご法度だということ。

プロはどこにどれだけの板があるか噂を含めて色々な角度から情報を入手できますが(私は国内株専門なのでプロではありません…)、個人はどこにどれだけのポジションが溜まっているか判断するのは厳しいです。特に「下げ止まるから仕掛ける」という短期的な逆張りテクニカルは効きにくいと思ってます。

また、株と違って利を伸ばすのが難しいため、勝負する時間軸と値幅を明確にすることも大事です。

短期間で50銭のロスカットラインに対し2円の利益を狙いにいくと、利食いの機会を逃す確率が高まります。

なんせドル円は2年前も現在も120円近辺をウロウロしているわけですから、「50銭狙いでエントリーして上手くいったから1円まで」と考えるとあっという間に逆方向に動き、利が消えます。

短期ならば50銭のロスカットに対し50銭の利益でも良いくらいです。特にFXの特徴として、短期的に一方的に動いたもののそのトレンドが止まれば急速に戻すため、すぐに立ち直ることができるレベルでロスカットを設定することは自分の身を守るためにも必要です。

また、株にはファンダメンタル的な下値目処があるため上方バイアスがありますが、FXには基本的に上にも下にもニュートラルが動きをするため、深追いできないのが難しいところです。ドル円のようにスワップポイントがあれば癖のある動きも出てきますけども。

その一方で、中期的なトレンドが出るとひたすら同じ方向に動き続けるのもFXの特徴かもしれません。

ドル円にしろユーロドルにしろ、それまでの動きは何だったのか?というくらい突然トレンドが発生します。

それに乗るには短期とは違う心構えが必要となります。この辺は為替王氏のHPが詳しいです。

最後に何よりも大事なのは、相場のリズムを掴むこと。
今年の前半は節目がはっきりしてる時期がありました。○○円25銭と○○円75銭が節目で、ここを抜けたら買い、ここを抜けたら売りを繰り返すだけで利益が出る時期がありました。

それが徐々に○○円00銭−○○円50銭が節目になって、今はそういうアプローチでは勝てない相場です。ユーロ円の164円超えも、ドル円の120円20銭までの調整もあっというまに一相場終わり、サラリーマンには非常に厳しい。今は虎視眈々と動き出すのを狙う時期かと。

これらのことばかり考えていると順張りの癖がつき、株へのテクニカルアプローチが少しは楽になります。

何よりもまず相場のリズムを掴むのが容易になります。流動性が十分な銘柄は幾らでもあり、かつその中からリズムが合いやすい銘柄を見つけだせば良いのです。銘柄そのものが少ないFXでは無理なことです。

また参考となる指標も幾らでもありますし、各銘柄の出来高(=エネルギー)も分かります。

四半期決算が想定通りであること、バリュエーションがしっかりしていることさえ気をつければ、下方修正やファイナンスで痛い目に会うことも減ると思われます。

さらに株は破綻しない限り0円にならないことから、上方バイアスも期待しやすく、ロスカットラインを少々甘く見積もることが可能です。

あとは、コツコツ利益を積んでいき、たまにドカンと儲ければOKというスタンスならば、負けは少なくなるのではないかと考えます。正直言って、日経225の予想や企業分析等は不要ですし、銘柄も何でも構いません。

FXに慣れると9時から15時までしか開いてないマーケットに物足りなくなりますが、一方で信用売り銭が溜まった銘柄を踏み上げる楽しみも出来ます。

難点としては決算時期はサイクルが早くなるため、勝ち負けの幅が大きくなること、大事なのは銘柄じゃないってことは運用会社の存在意義ってなんだ?と思ってしまうことでしょうか。

いつか引退したら自分の資金で株式取引したいなあと思いますが、それはそれで負けそうな気も…。

 

某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
メールはこちら ⇒ nishin-for-t-ipo@hotmail.co.jp

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