ブル:地合がガラリと変わったね。
ベア:出てくるべくして出てきた売りだから、ザラ場にズルズル下げる。
ブル:何だかんだ言っても我慢すれば儲かった相場が続いたからね。半信半疑で少しずつ売りが出てる。
ベア:世界的にリスク資産から資金が流出しているとか言っても、ピンとこないね。
ブル:ピンとこないというか底が見えないのが気持ち悪い。
ベア:そんな中、日本のGDP(4-6、速報)が13日発表。
ブル:市場予想は実質成長率0.9%、年率で1%を割るのは3四半期ぶり。前回3.3% 、前々回5.5%から急落。
ベア:事前の期待は低くて、結果が想定内でも「やっぱり低い!」と嫌気されるのが今のマーケット。
ブル:何が駄目そうなの?個人消費、設備投資、輸出、住宅あたりがポイントだろうけど。
ベア:全体的に伸び率に天井感が見られることに加えて、輸出がねえ。今まで良いところしか見てなったから。
ブル:そういえば米自動車販売の数字は酷かった。GMフォードは20%減だもんね。
ベア:アメリカはISM製造業景況指数や雇用も冴えないね。単月の数字だけ見ると気が滅入る。
ブル:個人消費は堅調だね。耐久財中心に堅いイメージがあるし、ここにきて失業率の低下が効いてきた?
ベア:でも賃金が上昇しているかと言われれば、まだそこまでは波及してない。
ブル:労働市場がタイトでもどこかにギャップがあるのかな。
ベア:資産運用業も伸び盛りというけれど、うちの会社は最大手と比べると水準も伸び率も全然・・・
ブル:あくまで推測だけど!
ベア:そうそう、推測推測!
ブル:短観は悪くないよね?
ベア:一番重要視される大企業製造業のDIは23。横ばいだけど市場予想よりも上だった。
ブル:大企業の非製造業も悪くない。中小企業となるとやっぱり冴えない感はあるけど。
ベア:一番嫌なのは、本来強気に捉えられるはずの数字でも「慣れ」が出てきてしまっていところかな。
ブル:ああ、ここから買う気にはならないけど、安心してみてられるなって油断するところな。
ベア:普通に考えればDIがこれ以上改善することは考えにくいレベルではあるのだけど。
ブル:でも、短観の投資計画だって堅調だよね?
ベア:2006年度見込みには劣るけど、それなりに期待できる。
ブル:CPIは?インフレ過程って言えるのかな?
ベア:マーケットとしては、何となく日銀は利上げのベストタイミングを逃した感があるね。
ブル:昨年はエネルギー関連の寄与が大きいとの指摘もあったし、まあ予想の範囲内か?
ベア:あと通信費も足を引っ張りそうだね。
ブル:ホワイトプランに加えて、何か色々出てきたね。
ベア:せっかくだからそろそろカメラ付き携帯に変えようかな?
ブル:どうせ使わないのだからそのままで良いんじゃないの?
ベア:一方、アメリカは流石の舵取りで景気後退は回避しつつも、想像以上のソフトランディング?
ブル:住宅関連は底打ちの気配とも言われるが、むしろ一時的な反動でしかないような・・・
ベア:個人消費の騰勢と繋がるところもあるから盛り返してほしいところだけど、底入れは遠いね。
ブル:サブプライムを挙げるでもなく、不動産関連資金は米から逃げているとか。
ベア:今に始まったことじゃないけど、実際にそういった関連のニュースが流れ始めると逆張で買いたくなるね。
ブル:本当に底を打ったのなら、戻しを確認してからでも十分だよ。
ベア:結局、総合的にどうなんだ?
ブル:弱くない、と信じたい。。。
ベア:実感なき景気回復とか言われてたけど、その慎重さが悪い方向に効いている印象?
ブル:そうだね。いつでも景気減速に対応できる姿勢だったので、ついつい上方バイアスがかかった見方になってしまう。
ベア:天井3日に底100日というくらい、軟調局面は長いからね。
ブル:日立とか重工とか、マーケットの期待している感が伝わってくる。
ベア:本当に強かったらすんなり上がる。上がらないのは重いから。
ブル:そう思ってはいても「いやエネルギー蓄える時期」「ポジション調整の真っ最中」という気持ちなのだろうね。
ベア:あれ?と思ってとりあえず売りから入った人はOKで、あれ?と思って買って損切りできなかった人は悶絶かね。
ブル:来年まで上がらないよ!と思うくらいでちょうど良いのかも。
某運用会社日本株トレーダー 鰊(にしん)
メールはこちら ⇒ nishin-for-t-ipo@hotmail.co.jp
|