こんにちは、鰊です。原稿を書いている本日は節分の日、東京は大雪です。

一人暮らしだと豆まきのような家族イベントに縁がありませんが、コンビニやスーパーは恵方巻き一色ですね。巻き寿司は好きではないので、総菜コーナーを早く通常ラインナップに戻してくれと願うばかりです。たこ焼きが食いたい。

さて、餃子農薬問題。メルマガを読んでくださっている方々の中にも体調を崩れた方々はいらっしゃるのでしょうか？真相解明には時間がかかりそうですが早く回復することを祈るばかりです。

ご存じの方も多いと思いますが、この問題に絡んでＪＴ株のインサイダー疑惑があり、当局が動き出したことが話題になってます。

この問題の餃子を扱っていたのがＪＴ子会社であり、３０日のＪＴ発表前の２８日にＪＴ株価が出来高を伴って急落したことが調査のきっかけになったとか。

チャートを見ると確かに、２８日は大きく下落しています。しかし、これは何とも微妙なケース。年初から上値切り下げの動きが続いてる上に、２８日は安く寄り付いたことで（これは日経平均全体も）、１１月下旬と１月頭で作られるサポートラインが破られたと見ることも自然な気がします。

そもそもＪＴの急落は、ＮＨＫとは根本的に異なるケースだと思います。ＮＨＫ発表とネット上の情報ベースですが、ＮＨＫの方は１０００株〜３０００株のカッパ・クリエイト株を売買したとのこと。せいぜい２００万円から５００万円程度の資金を動かしただけです。それでも出来高の１/３を占めていたらしいですが・・

しかし、ＪＴ株の場合は１人や２人の人間が頑張って１億円分売ったところで、せいぜい２００株弱なのでＪＴ株を売り崩すことはできません。となると、当局が本当にＪＴ株の下落とインサイダーを疑っているなら、より大きな投資家に切り込んでいくことになります。

まあ、ひょっとしたら一人二人のＪＴ関係者を調査するだけかもしれませんが。

では大きな投資家はインサイダー取引を行った可能性があるのか？
正直な話、機関投資家に限ればないような気がします。

少なくとも、証拠を残すようなことはしてないでしょうし、証拠が残っている場合は（ご丁寧にもメールで情報を送って来たお節介がいた場合とか）手を出さないでしょう。

普通の運用会社であればその辺の対応はしっかりしてるはずです（証拠を消すという意味ではないですよ　笑）。

ばれたら業界追放ですし、そもそも１つの銘柄が短期間で３倍になってもポートフォリオに及ぼす影響は限定的です（ちっぽけだとは言いませんが）。あと、「あいつはインサイダーでしかパフォーマンスを稼げない」と思われるのはどんなファンドマネージャーでも我慢できないでしょうし。

但し、マーケットでは日常的にそういったネタがゴロゴロしているのは事実です。特に新興市場は決算前や上方修正前に大きく動くケースは珍しくありません。また、必ずしも変な動きをしていたからといってその通りの情報が出るわけではないことも何とも難しいところです。

「この銘柄って今日が決算発表でしたっけ？」
「ああ、そのはず。えらく下がっててどうしようかと思ってるんだよ。そんなに数値は振れないと思ってるんだけど」
「何か情報が漏れてるんでしょうかね」
「だろうねえ。それか噂か。ＩＲが口を滑らせたんじゃないの？」
「そもそもこんな時期にＩＲやるなって話ですよね」

そんなやり取りをした挙句、何とも面白みのない決算が出て、株価は元通りということもあります。
もちろん、「やっぱりかー！」というケースもあります。

一つだけ言えるのは、そういう妙な癖がある銘柄は投資家が離れていく傾向が強いです。

ＩＲや経営者が嘘をつく（明るい材料ばかり強調して、暗い材料は隠す）、情報をもらしている企業は短期的には人気が出ても、必ず凋落していくと思ってます。

とりあえず証券取引等監視委員会にはもっと頑張ってくれと言いたいです…
性善説に立ちすぎじゃないのかな。

そういえば冒頭の恵方巻きとカッパ・クリエイトは寿司繋がりですね。
だから何だ？と言われると困るのですが。