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9月のIPOは4社と1999年に東証マザーズ、2000年にナスダックジャパン(現ヘラクレス)市場が創設され、上場のハードルが低くなってから9月単月として最低の水準となった。2000年以降の9月のIPO件数は、2000年:28社、2001年:17社、2002年:13社、2003年:16社、2004年:16社、2005年:14社、2006年:15社となっている。9月にIPOした4社の上場市場別内訳は、東証1部、JASDAQ,東証マザーズ、札証アンビシャスそれぞれ1社づつであった。また1−9月のIPOの件数93社となったが、こちらは2000年以降年間で最低のIPO件数(121社)となった2003年のペースを若干上回っている。
9月にIPOした銘柄の公開価格の形成をみると、ブックビルディングの結果出てくる仮条件の上限で決まっていないものが出てきている。年初から8月30日にIPOしたアークランドサービスまでの88銘柄はすべて仮条件の上限が公開価格となっていたが、それが崩れてきたのである。4銘柄のうち仮条件の上限で決まったのは1社、下限が1社、上限と下限の中間が2社となった。その背景には8月上旬から初値が公開価格を割りこむ銘柄が続出してきたことにある。この流れは9月に入っても変わらず、公開価格を水準が引き下げられたにもかかわらず4銘柄の初値はすべて公開価格割れとなった。その結果、今年度の平均初値騰落率は8月末までの44.1%から9月末には41.1%に一段と低下してしまった。
続いてセカンダリーマーケットの動きであるが、今年IPOした銘柄93社の9月28日の終値が初値を下回っている銘柄が72銘柄と8割近くを占めており、いわゆる初値天井になっている銘柄が多い。 とは言うものの93社のうちで公開価格を維持している銘柄が40銘柄あり、そのうちの19銘柄は5月以降に公開した37銘柄にある。このことは公開価格で買って初値で売る投資家にとっては儲からないマーケットになっているが、公開価格で買った投資家の売りが一巡した頃合を見計らって買いを入れれば公開価格までは戻す銘柄が多くなっていることを意味している。このような株価の動きは年末にかけてセカンダリーマーケットでのIPO銘柄の株価動向を占う上で非常に参考になる。
さて10月のIPOであるが、件数は例年より若干少なく10社となる予定だ。その中でも目玉のIPOとなるのが10月11日上場予定のソニーフィナンシャルホールディングスである。10社のIPOによる資金調達総額は約3,580億円と想定されるが、ソニーフィナンシャルホールディングス1社で3,480億円の調達となる。国内での公募・売り出しが2,176億円と今年最大のIPOとなる。募集期間の10月2日〜5日に国内投資家の資金2,176億円がいったん証券会社に吸収されることになるが、10月11日の初値次第で2,176億円が大きく化ければ、個人投資家のIPOに対する見方も一変する可能性が高い。
また、10月IPO銘柄の公開価格のベースは9月の市場のセンチメントが良くないときに決められているため、上場してくる頃には類似会社の株価バリュエーションを大きく下回っている可能性が高い。加えて年末に向けてIPOの社数が例年のように増えて需給環境を壊すようなことはないと予想される。従って、銘柄の検討は必要だが初値が崩れる場面があれば積極的に買い向かっても短期的に結果が出る可能性が高いと言えよう。
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証券会社の国際部と海外現地法人に10年勤務。気象情報会社ウェザーニューズの財務部長、米国E-Commerce会社日本法人のCFO&COOを歴任後、2000年IRコンサルティング会社フィナンテックに入社。同社取締役。
日本テクニカルアナリスト協会検定会員。
著書に『No.1情報サイト 東京IPO編集長が教える!IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンク クリエイティブ出版)新聞、マネー誌、TV出演他、講演多数。
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