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2月のIPO社数は2000年以降最低数となった。上場市場別にみるとJASDAQ4社、東証2部2社、大証ヘラクレス、東証マザーズ、札証アンビシャスがそれぞれ1社の合計9社がIPOした。
今年2月のIPO株の初値は例年とはかなり異なった動きをした。2000年以降の1月・2月のIPO銘柄を分析・比較すると、まず今年は初値が飛ばなくなったと言える。同期間の平均初値騰落率の推移を見ると、2000年以降で初めて10%台となった。
(年別1月・2月のIPO社数・平均初値騰落率・勝率の推移)
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IPO社数 |
平均初値騰落率 |
勝率 |
| 2000年 |
16社 |
60.9% |
81% |
| 2001年 |
16社 |
102.7% |
100% |
| 2002年 |
19社 |
74.8% |
68% |
| 2003年 |
18社 |
39.1% |
89% |
2004年
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20社 |
90.8% |
100% |
| 2005年 |
19社 |
109.6% |
100% |
| 2006年 |
24社 |
96.2% |
92% |
| 2007年 |
20社 |
39.1% |
70% |
| 2008年 |
9社 |
13.3% |
44% |
2000年以降株式市場が陰の局にあった2003年の同期間にあっても平均初値騰落率は39%であったことからいかにIPO株が不人気であるかかがわかるだろう。次に公募価格と初値を比較して、初値が公募価格を上回れば「勝」、同値を「分け」、下回ったら「負」とした場合に、勝敗表は上の表のようになっている。初値騰落率の低下もさることながら、勝率も44%にまで落ち込んでしまった。IPO神話とまで言われた年初のIPO株の常勝が今年は勝率5割以下になってしまって3月以降のIPOのブックビルディングに大きく影響を及ぼすことになりそうだ。
通常、年初のIPOはバリュエーションを無視してでも初値を買っておけば続伸する傾向にあった。その背景には、12月末から1ヶ月間前後はIPOがなくなり、1月中は前年末にIPOした銘柄が物色され、一巡したのちに行き場のなくなった資金がIPO株に殺到することで初値が高くなる傾向があった。
ところが今年はサブプライムローン問題が1月中旬に全世界の株式市場を襲ったために、例年通り昨年末のIPO株を物色していた個人投資家の資金が株価急落によって回転が効かなくなってしまったのである。その煽りを受けて2月のIPO株に回ってくる資金が細ってしまい初値を買いに行く余力のある投資家が不在となってしまったのである。
お陰で2月のIPO株のバリュエーションは2月29日の終値を見る限りにおいてかなり割安に放置されることになった。2月にIPOした9銘柄の公募価格のバリュエーションは2月29日終値で平均PERが11倍と公募価格と同水準である。新興市場の代表であるJASDAQ上場企業の平均PERが14倍台であることから見てもその割安さは理解できるだろう。
また2月のIPO銘柄だけに限った話ではないが株価バリュエーションに加えて配当利回りが高い銘柄がIPO株には多くなっている。配当の継続性には注意が必要であるが、3月決算銘柄をこの次期に買えば保有期間利回りは相当高くなる。
3月決算銘柄でこの配当を得るためには権利付き最終売買日と呼ばれている株主権を得るための最終売買日の3月25日までに株を買う必要がある。売買コストと売買損益を考慮しなければ、極端だが25日に買って26日に売却しても配当を受け取る権利があるのだが、ひとつだけ注意しておくことがある。それは配当が得られても株価は配当金額分だけ理論上は26日に調整(下落)することだけは心しておくべきである。
さて3月のIPOであるが13社がすでに上場承認を受けている。その中でも注目したいのは成長性を売り物にしている東証マザーズ銘柄の5社である。中でもネットビジネスを戦略的に構築するSIPSの草分け的存在であるネットイヤーグループ、モバイルコンテンツの配信事業を営むアクセルマークスなどに注目していきたい。 |
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証券会社の国際部と海外現地法人に10年勤務。気象情報会社ウェザーニューズの財務部長、米国E-Commerce会社日本法人のCFO&COOを歴任後、2000年IRコンサルティング会社フィナンテックに入社。同社取締役。
日本テクニカルアナリスト協会検定会員。
著書に『No.1情報サイト 東京IPO編集長が教える!IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンク クリエイティブ出版)新聞、マネー誌、TV出演他、講演多数。
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