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まさか4月、5月と連続してIPOが1件ずつになるとは市場関係者も予想だにしなかったのでないだろうか。
2000年まで振り返ってみても、このようなことは1度もなかった。過去8年間の1月−5月のIPO件数を年間のIPO件数で割り算してみると平均で35.9%となっている。これは年間IPO件数の35.9%が1月−5月にIPOしているといこうとである。それを今年の同期間のIPO23件に当てはめて逆算すると今年のIPO件数は64
件となる。この64件という数字は少し悲観的に見すぎているとは思うが、当たらずとも遠からずと言ったところではないだろうか。
先月のレポートでは所謂期越え上場の件数減少が全体のIPO件数減に繋がっていることを書いた。もし年後半にIPO件数が伸びるとすれば、4月−6月に出てくるはずだった期越え上場組企業が3月決算が確定した後に上場申請して夏場に出てくることに期待したい。
さて、IPOした企業のセカンダリーでの株価のほうであるが、2007年IPO銘柄 対公募価格騰落率を時系列で追ってみた。
2007年IPO銘柄 対公募価格騰落率
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銘柄数 |
2007/12/29 |
2008/1/31 |
2008/2/29 |
2008/3/31 |
2008/4/30 |
| 東証マザーズ |
23 |
48.9% |
29.2% |
30.4% |
30.8% |
39.4% |
| JASDAQ |
46 |
-20.3% |
-36.8% |
-35.8% |
-42.9% |
-42.6% |
| 大証ヘラクレス
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24 |
-1.9% |
-23.2% |
-24.2% |
-32.3% |
-28.8% |
| 東証1部・2部
|
13 |
-7.8% |
-29.0% |
-25.0% |
-30.8% |
-26.1% |
いずれの市場に上場した銘柄群も株式市場全体の動向に連動して3月末の株価がボトムでその後4月末には改善してきている。とは言うものの、取引所の今後の行く末が見通せないJASDAQ市場組だけが、3月末と4月末の株価水準がほぼ横這いで4市場の中で最低のパフォーマンスとなっている。今後株価が大きく動くには5月中に出揃う3月決算銘柄の前期の着地と今期の業績予想を待たなくてはならない。
一方、今年IPOした23銘柄であるが、4月30日の株価との比較で見ると、公募価格割れ11銘柄、公募価格維持12銘柄、初値維持7銘柄となっている。まだIPOしてから日も浅く評価は下しにくいが、今年は年初から株式市場の地合いはかなり悪く、今年のIPO銘柄の公募価格の低さはかつてない水準であるはずだ。従って、環境が改善してくれば、業績がくずれないことを前提として株価は公募価格の水準以上まで回復して当然だと言える。
最後に直近のIPO銘柄が動きだしていることに注目したい。3月27日のテックファーム(大証ヘラ3625)、4月9日のアールテック・ウエノ(大証ヘラ4573)ともに公募価格と高く寄り付いた初値の上回る株価で推移している。
IPOした企業の業績が崩れやすいことから敬遠されていたIPO株投資であるが、さすがに需給がここまでタイトになってくると物色対象が少なくなりすぎて資金が再び1極集中しやすい環境になってきたようだ。
短期決戦の投資家には好都合だが、長期投資を狙う投資家は相場が一巡するまで見合わせてから買い出動しても遅くないだろう。 |
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証券会社の国際部と海外現地法人に10年勤務。気象情報会社ウェザーニューズの財務部長、米国E-Commerce会社日本法人のCFO&COOを歴任後、2000年IRコンサルティング会社フィナンテックに入社。同社取締役。
日本テクニカルアナリスト協会検定会員。
著書に『No.1情報サイト 東京IPO編集長が教える!IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンク クリエイティブ出版)新聞、マネー誌、TV出演他、講演多数。
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