|
マネーニュース
|
|
|
|
コモディティWeeklyレポート  |
- ≪原油≫WTIが需要回復期待から約2 カ月ぶりの高値圏
- ≪NY金≫NY 高と円安傾向から東京金は強気マーケット
- ≪コーン≫テクニカルに下落する場面を迎えている
|
※詳細はこちら →  pdf |
更新:10年3月8日 |
更新:10年3月1日 |
| メールマガジン登録 |
IPO最新情報や西堀編集長コラム、FXストラテジストによる連載コラム、コモディティウィークリーレポーなど、今話題の様々な金融商品をタイムリーにご紹介するほか、資産運用フェア、IRセミナーのご案内など情報満載でお届けしています!
 |

|
|

IPOマンスリーレポートを前回書いたのは3月上旬であった。マンスリーレポートと題する限りは毎月書くのが当然だが、これだけIPOが閑散としていると書く材料がなくて定期的に書くことは難しくなってきた。
今回は少し市場の動向にも触れながらIPO市場の動きを解説していきたい。
まず本年度のIPOであるが5月末まで7件であった。その7件が調達した資金総額は80億円であったが、内訳を見ると公募は26億円と調達額の32%に止まっている。IPOブームとも言われた2005年、2006年においては、公募の比率がそれぞれ45%、40%であったことからすれば、昨年の29%に引き続き本年も企業の資金調達としてのIPOの意義は薄れてきていると言えよう。反対に売り出しの金額のほうが大きいとなると、既存の株主が保有する株式の流動化が目的、俗に言うところの相続対策のIPOと考えられても已むをえないような銘柄も散見される。
続いてIPO銘柄の上場後の株価についてみていこう。初値騰落率は7銘柄の平均で+27%と昨年49銘柄の+18%からは少し改善の兆しが出てきた。公開価格がフェアバリューからディスカウントされる比率が少なくとも20%−30%はあるものとすれば初値騰落率の平均値はほぼほぼ妥当な水準だといえる。しかしながら7銘柄のうち5銘柄は公開価格上下5%の水準で初値が付いており、平均値を押し上げたのは初値が公開価格の約2倍となったユビキタスエナジーとソケッツの2銘柄のお陰であった。つまり初値が理論価格としてのフェアバリュー近辺で落ち着いた銘柄はひとつもなかったといえる。
社名 |
公開日 |
コード |
市場 |
公募価格 |
初値 |
初値
騰落率 |
5/29
終値
|
| 大研医器 |
3/12 |
7775 |
東2 |
1,150 |
1,150 |
0.00% |
1,238 |
| ユビキタスエナジー |
3/13 |
3150 |
JQ |
950 |
2,000 |
110.52% |
1,450 |
| 小田原機器 |
3/16 |
7314 |
JQ |
1,800 |
1,680 |
-6.66% |
1,532 |
| JCLバイオアッセイ |
3/17 |
2190 |
ヘラ |
600 |
630 |
5.00% |
510 |
| 大幸薬品 |
3/18 |
4574 |
東2 |
2,000 |
2,120 |
6.00% |
5,230 |
| テラ |
3/26 |
2191 |
NEO |
310 |
300 |
-3.22% |
600 |
| ソケッツ |
4/2 |
3634 |
マザ |
4,400 |
8,000 |
81.81% |
6,420 |
また5月29日の終値を見ると7銘柄の公募価格騰落率は平均で+47%となっている。
本年最初のIPOが3月12日であったことから、株式市場の活況の中でもっと株価が上昇してもいいはずだがいまひとつ力不足の面を否めない。その内訳を見ると、上場後に株価が上昇したのは大幸薬品、テラの2銘柄で公開価格比2倍以上の水準まで上昇している。一方、初値を飛ばしたユビキタスエナジーとソケッツは調整を余儀なくされたが、それでも公開価格比で1.5倍程度の株価を保っておりかなりしっかりとした株価となっている。
昨年までは上場後の株価が公開価格を維持することは稀(まれ)であったが、ここにきてかなり状況は変化してきたといえる。その背景として考えられるのは、新興株式市場の売買代金の底打ちが考えられる。
5月の市場別売買代金を見ると、東証1部の売買代金は4月から減少しているにもかかわらず、JASDAQは増加、東証マザーズ、東証2部は横ばいとなっている。
|
 |
3月10日を底に上昇してきた大型株は5月に入って買い疲れが出てきており、大型株を利食った資金で中小型株を物色する動きが5月に入って顕著となってきた。その流れの中でIPO株も堅調に推移したものと考えられる。
さて6月のIPOであるが、2度目の上場承認となった常和ホールディングスと八洲電機が予定されている。両社が公表している今期の業績予想ベースのPERは仮条件の上限価格で決まったとして常和ホールディング9.2倍、八洲電機PER4.2倍、配当利回りでは常和ホールディングスが2.9%、八洲電機が5.2%となっている。両銘柄ともに公開価格が仮条件の範囲で決まる限りにおいてバリュエーションは低く、上場後の株価は堅調に推移すると見ておいていいだろう。
今年の年初から6ヵ月間のIPO件数は6月の2社を含めて9社に止まることになる。今年1年間の件数を占うと単純に上期の件数を2倍すると18社になるが、3月決算銘柄が夏以降には出てくるのでおそらく20社以上にはなるだろうが、30社までは厳しそうとの見方が市場関係者にはあるようだ。
ここから先は私の私見であるが、主幹事証券会社はしばらくの間は公開価格のバリュエーションを上げることはないと考える。ここ数年間にわたり新規公開株を買った個人投資家で長期保有をしている人はほとんどが塩漬け状態となっており、なんとかこの流れを断ち切らねばならないとの思いが各主幹事証券会社にあるはずである。
だとすれば、多少の銘柄選択は必要かもしれないが、ほとんどの銘柄において公開価格からIPOディスカウント率を割り引いた適正株価までの上昇は見込めるはずである。とは言え、2005年、2006年のように初値が毎銘柄高騰するようなことまでは想定しにくい。もし何かの拍子で初値が公開価格の2倍以上となるような場合があったとしても、勢いに乗じて深追いすることは禁物であることを肝に銘じておくべきである。
|
証券会社の国際部と海外現地法人に10年勤務。気象情報会社ウェザーニューズの財務部長、米国E-Commerce会社日本法人のCFO&COOを歴任後、2000年IRコンサルティング会社フィナンテックに入社。同社取締役。
日本テクニカルアナリスト協会検定会員。
著書に『No.1情報サイト 東京IPO編集長が教える!IPO株の本当の儲け方』(ソフトバンク クリエイティブ出版)新聞、マネー誌、TV出演他、講演多数。
|
|
|