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資産の棚卸し、お金の色分けという自分の身の回りのことを把握したら、運用を取り巻く環境を理解する必要があります。運用を取り巻く環境、言い換えれば、景気の動きや金融市場(マーケット)環境などによって、有利になる金融商品は違ってくるからです。

景気の動きなどの国の活力を計る場合には、経済成長率などを参考にされるとよいでしょう。お金がグローバルに動いている現在では、わが国の成長率だけではなく、世界のさまざまな地域の成長率も確認しておくとよいでしょう。毎年、年末年始にかけては、世界銀行や国連などが、その年や翌年の経済成長率予測を発表しています。

たとえば、国連から発表された2008年の世界経済見通しでは、残念ながらわが国の実質成長率は最低水準となっている一方、中国やロシアなどのBRICsなどの新興国は、今年も高い成長が続くと予想されています。


ということは、資金を効率よく運用するのであれば、「国内よりも海外への資金配分を厚めにしたほうがよさそう」と推測するわけです。


ただ、全ての資金を海外に振り向けるわけには行きません。また、金利が低いとはいえ一部は換金性(流動性)や安全性の高い商品に資金を振り向ける必要もあります。

わが国の状況をもう少し詳細に見てみると、景況観の下方修正がいくつかの地域で見られますので、景気はやや失速気味のようです。景気が良くならないと、資金需要が活発になりませんので、国内金利が本格的に上昇していくのは難しいかもしれません。

とはいえ、足下の水準から大幅に低下していくことも考えにくいので、金利は横ばいから、ここ数ヵ月で急低下した反動で、やや上昇(戻す)すると予測できそうです。安全性の高い商品、定期預金や債券などは、預入期間の短いもので様子を見るというのが妥当のようです。

もう一つ、セカンドライフにとって怖いのは貨幣価値の目減り、つまりインフレです。収入が公的年金中心となっているため、貨幣価値の目減りはボティブローのように私たちの生活に影響を与えるからです。

物価動向を見るには、消費者物価指数や企業物価指数がよいでしょう。


企業物価指数はかれこれ、4年近くもプラスが続いています。
消費者物価指数も、2007年10月からプラスに転じてきました。私たちの日常を見渡せば、食料品や日用品などの生活必需品は、まさに値上げのラッシュ。いよいよ企業が私たち消費者に価格の転嫁をしてきているのです。
つまり、物価の上昇に負けないような運用をしなければならないのです。

あくまでも、足下の状況に照らし合わせて運用を取り巻く環境を分析してみました。皆さんも運用を考えるときには、今述べた見方などを参考にして、定期的に運用環境の把握に努めてください。


 

有限会社ファイナンシャルリサーチ 代表

さまざまなメディアを通して、投資の啓蒙や家計管理の重要性を説いている。 金融商品は貯蓄型商品から株式、投資信託などの投資型商品まで精通しており、 金融商品マニアと称されることもある。また、ラジオ日経の看板番組、ファイナ ンシャルBOX木曜日のパーソナリティやテレビの出演などもこなす旬のFPの1人。近著に「お金がみるみる貯まる家計そうじ術入門」、「図解金融機関に進められた商品の中身がわかる本」共に講談社などがある。

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