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貨幣価値の減少に備えることが、老後資金の運用では大切になると前回お話させていただきました。

貨幣価値の目減り=物価上昇率を上回る運用益を確保し続ける必要があるということです。

早速「どんな商品で運用しようかな?」と金融商品の選択を始めたそこのあなた!

残念ながら金融商品の選択をする前にやるべきことはたくさんあるのです。

まず、やらなければならないことは、自分の足元を見つめること。

言い換えれば、自分が今どんな金融資産を持っていて、またどれくらいの運用益を得ているかを確認する必要があるのです。

間違えないでいただきたいのが、新たな目的に合わせて資金運用をする場合、これまで行ってきた運用を全否定することはありません。

全ての金融商品を、現在の運用環境、運用目的、目標収益などに合わせて、入れ替えるわけではないのです。

今、皆さんが運用している金融商品の中身を吟味して、入れ替えた方が良いと思われる商品だけを入れ替えていくのです。

その場合も、たとえば、定期預金などは、満期が近いのであれば、満期を迎えてから、新たな商品に変えていくことになります。

強引に中途解約などをして、金融資商品を入れ替えていくことはほとんどないのです。

この確認作業のために行っていただきたいのが、金融資産の棚下ろしです。
現在の金融資産の状況を把握するわけです。

決まった書式があるわけではないので、図にある例を参考にされるとよいでしょう。

作成の際に注意していただきたいのが、必ず金融資産を時価に直すことです。

定期預金などの確定利付きの商品は、そのほとんどが利率がわかればすぐ時価は計算できます。

ところが、価格が変動する株式や投資信託、外貨建て商品などの場合、運用がうまく行っていない時ほど、購入したときの簿価を記入してしまいがち。

自分の否を認めたくない気持ちもわからなくもないのですが、あくまでも現時点を知るために棚卸し表はあるのですから、必ず時価で作成してください。

時価で作成する利点は、良きにしろ、悪しきにしろ、自分のこれまでの運用成績を振り返る材料にもなるからです。



第3回「インフレは公的年金の天敵」
第2回「わが家の生活費を把握しよう!
第1回「老後資金はいくら必要?

有限会社ファイナンシャルリサーチ 代表

さまざまなメディアを通して、投資の啓蒙や家計管理の重要性を説いている。 金融商品は貯蓄型商品から株式、投資信託などの投資型商品まで精通しており、 金融商品マニアと称されることもある。また、ラジオ日経の看板番組、ファイナ ンシャルBOX木曜日のパーソナリティやテレビの出演などもこなす旬のFPの1人。近著に「お金がみるみる貯まる家計そうじ術入門」、「図解金融機関に進められた商品の中身がわかる本」共に講談社などがある。

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