





IPOの最新情報や西堀編集長が教えるIPOコラム、FX、人気ファイナンシャルプランナーによる連載コラム、IRセミナー等のイベント情報など満載でお届けします!
 |

|
|
女性は「おトク感」に弱いもの。かく言う私も、「限定」とついている商品や、オリジナル・ノベルティがもらえる商品などにはつい手が出がちです。プラスαの魅力に惹かれる気持ちはよくわかります。
だけど、金融商品や保険の「おトク感」に惑わされる人多いことは見過ごせません。
|
たとえば、途中でボーナスが出たり、満期時保険金が出たりする保険。お金が受け取れることから、さも支払ってきた保険料が貯蓄されて戻ってくるような気がしますが、実際に支払った保険料総額と受け取れる金額を比較して見る人は少ないのでは?ほとんどの保険では、支払った保険料のほうが多くなるものです。
|
前回もふれたように、保険は加入している人同士が助け合う仕組みなので、助けられる人が一定の確率でいるものの、その他の大勢の人は助ける側に回ります。自分が助けられる側になる可能性がゼロではないので、助け合いに参加するために支払うのが保険料というわけです。
|
したがって、保険料は、本来は戻ってくることを期待する性質のものではないのですが、「おトク感」のあるボーナスや満期金をつけたものが、どうしても受けるようです。でも、支払い保険料には、ボーナスや満期金の支払いのために積み立てる金額が上乗せされるので、割高の保険料を支払うことに。その分は、もっと有効に使ったり自分で運用したりできるはずということを、肝に銘じたいものです。 |
 |
最近では、「支払った保険料相当額が戻る」とアピールしている医療保険も登場しています。払込保険料総額から、支払われたボーナスや入院給付金などを引いた残りの金額が、将来の定められた時点(保険料払込満了時など)に支払われるというもの。払っただけの分が全額もどるなら、保障をタダで得られるような感じを受けますが、果たしてそうでしょうか?
ここで忘れられがちなのが時間の経過です。長期間かけているのに(たとえば30歳で加入して70歳で受け取るなど)、支払い総額=受け取り総額では少しもおトクではありません。
|

話をわかりやすくするために、いま100万円払って30年後に100万円受け取るのがトクかどうか考えてみましょう。30年間、無利息で運用するのと同じということがハッキリしますよね。低金利でたいした利息がつかない預貯金でも、全く増えないということはありません。
増えないどころか、実質的には目減りする可能性が大きいことが、さらなる問題です。モノの値段が下がるデフレの時代が長く続いたので、20代、30代の人は「物価上昇」が肌で感じにくいと思いますが、通常の経済下ではモノの値段が時間の経過とともに上がっていくものです。
|
 |
それはお金の価値が下がることを意味します。たとえば、今年1万円のモノが来年は値上がりして1万100円になったとすると、同じモノを買うのに1万円では足りません。1万円の価値が下がったことになるわけです。 |
長期に渡ってお金の価値が下がり続ければ、遠い先の100万円の価値はいまの100万円の価値と大きくかけ離れます。もし30年間、毎年0.5%ずつ物価上昇すれば、30年後の100万円の価値は現在の86万円くらい。物価上昇率1%だと74万円くらいの価値になってしまいます。現実味は薄いですが、もし3%の物価上昇が続けば、何といまの41万円くらいの価値にしかなりません。
だから、時間の経過を考慮せずに、金額が減っていないことを喜んではいけないのです。
同様のことが「元本確保型」とうたわれている変額年金や投資信託にもいえます。元本割れの心配がない安心感が受けるようですが、大きな収益も期待できない内容になっています。最悪、元本が戻ってくるとしても、それではずっとタンスに入れていたのと同じこと。預貯金でも多少は増やせ、物価上昇分くらいのカバーはできます 。 |
|
たいていの人は、預貯金などの安定的な金融商品が資産の大部分を占め、元本の確保を図っているでしょう。あえて投資商品に元本確保を求める必要はありません。資産全体のなかから、投資に回しても問題ない金額を見誤らなければいいのです。 |
|
|
 |
日本FP協会会員 CFP、1級FP技能士
1959年兵庫県生まれ。1982年同志社大学卒業後、日興證券に入社、証券営業に携わる。1988年独立系FP会社 (株)エムエムアイに入社、ファイナンシャル・プランナーとなる。1993年フリーでの活動をスタート。生活者対象のファイナンシャル・プランニングを担当するほか、執筆、講演活動もこなす。
現在、FPサービス会社(有)生活設計塾クルー取締役。
個人事務所リアサイト代表。
著書に、『知ってトクする生命保険と個人年金の上手な掛け方選び方』(日本実業出版社)、『掛けムダのない生命保険と年金の入り方・見直し方』(共著)(日本実業出版社)等、多数。 |
|