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東京IPOトップインタビュー:グローバルインフォメーション(株)(4171・東JQS)

株式会社グローバルインフォメーション(2020年12月24日上場 /東証ジャスダック:4171)


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株式会社グローバルインフォメーションは、世界の先端分野の市場・技術動向における最新情報を提供する。世界6カ国に拠点を構え、国内外300社以上の調査会社と代理店契約を結ぶ。「情報はお客様が言語、国境、時間の壁を乗り越える武器になる」とし、我が国の企業の海外進出を支えてきた。1995年の法人化から25年目の節目にジャスダック市場に上場。技術通訳を生業に、起業のチャンスを掴んだ1983年に遡り、「技術と情報」を軸に事業を育てた同社代表取締役社長の小野悟さんに話を伺った。






グローバルインフォメーション小野悟氏


↑代表取締役社長 小野悟


需要と供給の橋渡しが功を奏する

グローバルインフォメーションは、その名の通り、世界の市場・技術動向調査レポートの販売や年間契約型情報サービスの販売、市場・技術動向調査の受託、国際会議・展示会の販売を手がける。10年間で、日本から米国、シンガポール、韓国、ヨーロッパ、台湾の順に6つの拠点へと拡大し、ウェブサイトは日本語、英語、韓国語、中国語の4ヶ国語で展開する。国内外300社以上の調査会社と代理店契約を結び、通信・IT、医療機器、先端材料、エネルギーなど多岐にわたり9万以上のレポートを提供している。

同社の事業の中で柱となるのが、市場調査レポートで、顧客企業は、進出を図る国や地域の市場環境や市場規模、中期的な市場予測、参入企業や競合状況を把握し、戦略を練るために活用する。製造業、金融機関、コンサルティング会社、教育機関、官公庁など顧客層も広い。

欧米の調査会社との契約が順調に拡大したのは、彼らが日本、韓国、台湾などアジアへの販売に苦戦したという背景がある。欧米の調査会社が販売したい報告レポートは、海外展開を狙う日本国内の企業が求めるものであったことから、供給と需要の橋渡しとなる再販事業が功を奏した。

こうした調査会社のニーズはアジア圏にもあり、欧米での成功モデルをアジアに展開する。

同社のウェブサイトは、シンプルに徹底し、必要な情報にトップページからアクセスしやすい。顧客が求めるものをいち早く見せるこだわりがある。

顧客が使う言葉で通訳

フリーランスで技術通訳を生業にしていた小野さんが、個人事業を立ち上げるきっかけを掴んだのは1983年のこと。クライアントの技術会議で海外を飛び回ることが多かった小野さんに「日本で光通信の海外市場報告レポートを販売しないか」と声がかかった。「クライアントが使う言葉で通訳をする」と定評のある小野さんにボストンにあるIGIコンサルティング会社がアプローチをかけたのだ。

技術通訳をするには、日頃からその技術に精通し、業界の構造を理解していなければならない。通訳業の傍ら、自らも調査に力を入れ、人脈も築いてきた。

「いっちょ、やってみるか」と、代々木のワンルームマンションを借りて個人事業で米国の市場報告レポートを日本で販売する事業を始めた。その後、数々の欧米調査会社との代理店契約を拡大していく。当時の想いを聞くと「徒手空拳。手探りで試行錯誤の連続だった」と振り返る。

再販モデルというニッチな市場ニーズで飛躍

調査報告レポートを再販するビジネスモデルはニッチだが、市場ニーズは大きい。調査報告レポートは、調査会社が直接販売するモデルがほとんどで、代理店を介するという商流がなかった。1983年、ここに小野さんは着目した。販路開拓に難航する調査会社を取りまとめ、販売ルートを一元化することに成功した。当時は手紙や電話、テレックスが営業ツール。小野さんは築いてきた人脈に頼りながら、工夫を重ねてコツコツと販路を育てた。

1995年は、ようやくオフィスでもインターネットが使われ始めるという時代。その頃から同社はウェブサイトで商品を販売。創業からありとあらゆる営業手段を駆使する中、インターネット時代の到来は、小野さんにとって新境地。時代を先駆け、ネット販売に軸足をおいた。また、調査報告レポートの再販という同社独自のビジネスモデルもこれにより拍車がかかった。




個人投資家へのメッセージ

お客様は、私たちが提供する「情報」を武器に、国境の壁、言葉の壁、時間の壁を超え、新たな事業展開に取り組まれます。意思決定に役立てていただける市場の情報をタイムリーに提供し、企業成長に寄与できるよう努め、その成果が私どもの成長につながるものと考えています。投資家の皆様におかれましては、今後ともご支援いただけますよう、お願い申し上げます。




編集後記

原子力やエネルギー産業、通信技術など、あらゆる話題に精通し、今と昔の技術動向を国内外の時代や文化的背景を盛り込みながら語る。終始、朗らかな表情で取材に応えてくださった。「一を聞いて十を知るより、一を聞いて一を実行する」というのは、実に小野さんらしいモットーである。

 

(掲載日 2020年12月24日)


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