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一方、ユーロ／ドルのリバウンドが終了したかどうかについては本稿執筆時点で判断しきれないところではありますが、原油先物価格のリバウンドが終了したとすれば、やはりユーロ／ドルのリバウンドも終了し、今後は直近安値の１．３８８２ドル（９月１１日）を目先の下値メドとして、元の下降トレンドに戻る可能性が高いものと思われます。
直近安値＝１．３８８２ドルから９月２２日の高値＝１．４８６ドルまでの上げ幅に対して６１．８％押しの水準は１．４２５７ドルであり、この水準を明確に下抜けると、９月２２日の高値をもってリバウンドは終了したとの見方が一層強まることでしょう。
なお、足元では９月２９日に１．４３００ドル割れ寸前の水準まで下押し、その後、多少切り返しています。
周知のとおり、いま欧州には米国発の金融不安が飛び火しており、このたびもベルギーの金融大手フォルティスが公的資金の受け入れを決め、英中堅銀行のブラッドフォード・アンド・ビングレー（Ｂ＆Ｂ）は一時国化されることとなりました。このところは欧州の景気減速も鮮明となっており、そこに金融不安の拡大という要素まで加わると「当面、ユーロを買う材料が見出しにくい」という市場関係者の声が一層高まりそうです。
ここで、あらためてユーロ／ドルの当面の下値メドを弾き出しておきますと…。
�。娃鞠�１１月安値から０８年７月高値までの上げ幅の５０％押し＝１．３８３ドル
�■娃看�１２月高値＝１．３６６ドル
�■娃鞠�１１月安値から０８年７月高値までの上げ幅の６１．８％押し＝１．３３２０ドル
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なお、ドル／円についてはリーマンブラザーズが破綻した後と米下院で金融安定化法案が否決された後、今年７月１６日につけた安値＝１０３．７７円を一時的にも下回る水準まで下落するという“大ハプニング”がありました。
これにより、以前本欄で紹介した今後の上値メド（今年３月１７日安値と６月１６日高値、７月１６日安値を元としたＮ計算値）＝１１６．６２円という考え方は修正を迫られることになりました。
ただ、世界の誰もがわが耳を疑った「米金融安定化法案の否決」と、それに反応したＮＹダウの史上最大の下落（７７７ドル安）といった非常事態にあっても、意外なほどドルは強いというのが正直な印象です。
これは、やはり以前から指摘しているドル／円の「８０週（高値）サイクル」が多分に意識されているからではないでしょうか。
どのみち、０７年６月高値から０８年３月安値までの下げに対するリバウンドは現在も続いているものと思われ、今後、０８年３月安値＝９５．７７円から０８年８月高値＝１１０．６６円に対する５０％押し（１０３円台前半）から６１．８％押し（１０１円台半ば）の水準を下回らない限り、８０週サイクルの終点と思われるタイミング＝年末から年明けに向けて一定の高値を取りに行くというシナリオは変わらないものと思われます。 |
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| １９６４年東京都生まれ。 慶応義塾大学卒業後、現三菱ＵＦＪ証券勤務を経て転身。主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、引いては個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究する。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等の講師を務め、年間の講演回数はおよそ１５０回前後。 週刊現代「ネットトレードの掟」、イグザミナ「マネーマエストロ養成講座」など、活字メディアの連載執筆、コメント掲載多数。また、数多のＷＥＢサイトで株式、外国為替等のコラム執筆を担当し、株式・外為ストラテジストとしても高い評価を得ている。 |
| 自由国民社「現代用語の基礎知識」のホームエコノミー欄も執筆担当。 テレビ（テレビ朝日「やじうまプラス」、ＢＳ朝日「サンデーオンライン」）やラジオ（毎日放送「鋭ちゃんのあさいちラジオ」）などのレギュラー出演を経て、現在は日経ＣＮＢＣ「マーケットラップ」のレギュラーコメンテータ、フジテレビ「めざましテレビ」、「ほんまでっかニュース」の経済ご意見番などを務める。 |
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第21回