ここで言うダブルボトムとは、上のチャートに見るように昨年12月17日の安値=87.11円と今年1月21日の安値=87.10円をボトムとし、今年1月6日の高値=94.64円をネックラインとしている。
問題は、今後のドル/円がネックライン水準までの戻りを見るかどうか…。
少なくとも間違いないのは、1月21日の安値から以降の安値をつなぐサポートラインをいまだ下抜けてはいない。このサポートラインから上方にアウトラインを引いてみると、上のチャートに見るような「上昇チャネル」内の動きをいまも継続していることになる。
もう一つチェックしておきたいのは、やはり一目均衡表の遅行線。
これまで長らく、ドル/円の遅行線は日々線を上抜けることなく推移してきた。ところが、ここにきて日々線を上抜ける動きが見られていることに注目しておきたい。
本稿執筆時点では、日々線が21日移動平均線よりも上方にあり、なおかつ一目均衡表の「雲」のなかに辛うじて潜り込んでいる。今後、サポートラインを下抜けない限りは上昇チャネルが続き、いずれダブルボトムのネックライン水準が視野に入ってくる可能性も否定はできない。まずは、一目均衡表の「雲」の上限(93.82円)を意識した展開となることが見込まれ、仮に「雲」を上抜けた場合には、一気にネックライン上抜けで「ダブルボトム完成」と相成る可能性もある。
なお、ダブルボトム完成後の上値メドは、前回の本欄でも指摘したとおり、95−97円あたりということになる。
もちろん、サポートラインを明確に下抜けた場合にはその限りではない。その場合には、再び直近安値の87.10円を試す展開となる可能性が濃厚であり、下方リスクへの警戒が必要となろう。
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