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もし、ユーロ/ドルがいまだ下げ止まらないとすれば、それは再び円買い圧力が強まってユーロ/円が一段の下げを余儀なくすることが要因となろう。そうなった場合には、腰が引けた日銀の対応に「世界が呆れた」と判断するよりない。
なお、ユーロ/ドルに目先的な下げ止まりの動きが見られたとしても、中期的には05年11月安値=1.1640ドルを試す展開になるものと見られる。

ユーロ/円についても、目先は10月27日の安値=113.58円がボトムとなる可能性が高まっている。10月21日以降の下げは、いくらなんでも急激に過ぎた。目先は、10月10日の安値=132.21円程度までの戻りはあろう。ただ、中期的には一度、110円割れの水準を試す流れでもあると見られる。

肝心のドル/円だが、やはり10月24日の安値=90.82円は当面のボトムになったものと考える。
なにしろ、過去5年を振り返っても相場急落時における21日線との下方かい離はせいぜい4%程度である。ベアー・スターンズが事実上破綻したショック安のとき(08年3月17日)で下方かい離は6.65%であった。それが、今回は下方かい離が8%に届くまでになった。もはや「異常」としか言いようがない。
また、今回の安値は、それ以前には「あり得そうもない」水準と見做して試算してみることもなかった「N計算値」の目標水準近くにまで下げたということもある。その計算の元となるのは、下のチャートに示したように07年12月27日高値から08年3月17日安値までの下げ幅を、08年8月16日高値から差し引いた水準=91.79円である。
さらに言えば、02年1月高値から05年1月安値(つまり、5年サイクルの高値と終点)までの下げ幅と同じだけ、07年6月高値(今回の5年サイクル高値と思われる)から下げた水準が90.65円と計算される。


10月24日の安値が当面のボトムだとして、次の上値メドを「N計算値」で算出すると、08年3月17日の安値から同年8月16日の高値までの上げ幅を10月24日の安値に足した水準=105.71円となる。ドル/円の「80週サイクル」がイキているとすれば、今年の年末から年明けにかけて同水準に到達するというのが一つの見方となる。
 
ちなみに、いまだドル/円と日経平均株価の連想性は消滅していない模様である。つまり、今後の日経平均株価に上値余地があるならば、ドル/円にも上値余地が残されているということになる。足元の日経平均株価に、下げ過ぎの修正と思われる動きが見られ始めていることは確かであり、いましばらくは紆余曲折もあろうが少なくとも1万円近辺までの戻りがあってもまったく不思議ではないことも事実である。
確かに、09年のなかでドル/円が80円台前半あたりまでの下値を試す可能性があることは否定できない。ただ、それが「いま」でないことは確かであろう。先に、日経平均株価は一時的にも7千円割れとなった。つまり、この先どんなに下げてもタカが知れている。同様に、ドル/円が90円となったときの下値も自ずと知れている。

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1964年東京都生まれ。 慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJ証券勤務を経て転身。主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、引いては個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究する。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等の講師を務め、年間の講演回数はおよそ150回前後。 週刊現代「ネットトレードの掟」、イグザミナ「マネーマエストロ養成講座」など、活字メディアの連載執筆、コメント掲載多数。また、数多のWEBサイトで株式、外国為替等のコラム執筆を担当し、株式・外為ストラテジストとしても高い評価を得ている。
自由国民社「現代用語の基礎知識」のホームエコノミー欄も執筆担当。 テレビ(テレビ朝日「やじうまプラス」、BS朝日「サンデーオンライン」)やラジオ(毎日放送「鋭ちゃんのあさいちラジオ」)などのレギュラー出演を経て、現在は日経CNBC「マーケットラップ」のレギュラーコメンテータ、フジテレビ「めざましテレビ」、「ほんまでっかニュース」の経済ご意見番などを務める。

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